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2007年6月11日 (月)

参議院選挙の予測(一)

陰暦 四月廿六日 【入梅】

新しい国のかたち「二層の広域圏」を支える総合的な交通体系(pdfファイル)
という国土審議会基本政策部会の報告書があります。
そのなかの105頁、「ブロック中心市からの日帰り圏(2時間40分圏)」(pdfファイル、重いです)を眺めていてあることに気がつきました。

 これは道路、鉄道、航空、船舶を使用して、ブロック中心市(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)まで日帰りで仕事や買い物へ行ける圏内(往復2時間40分圏内)を表した図です。

 対するこれは21世紀政策研究所の報告書図6:2005年衆議院選挙当選者分布(小選挙区)(pdfファイル)

 なんとビックリ、日帰り"圏外"と郵政選挙で民主党及び郵政民営化法案反対派が当選した選挙区が大体一致します。中京圏は民主党の牙城なので合わないのですが、それ以外は大体近い。

 つまり小泉政権の構造改革によって生活が脅かされると考えた人達というのは、ブロック中心市から遠い場所に住んでいる人達であったことが分かります。そのために「郵政」という交通・通信が合体したテーマに敏感に反応して、中心市に近い人は賛成し、遠い人達は不安を感じて反対票を投じたのだと考えられる。

 21世紀研究所によると、従来の自民党は財政的に不安を抱える地域、これをこの研究所は「償還リスク 地方債残高/課税所得金額」という数値で表現していますが、この地域へ大都市から吸い上げた税を割り当てることで票を得ていたと分析しています。これは「地方交付税/課税所得金額」という数値で表現しています。

 どうやら現在の日本には空間的には、
(1)地方自治体の償還リスク
(2)ブロック中心市からの距離
という2つの対立軸があるらしく、従来の自民党は(1)だけを見ていたために90年代に地盤沈下を起こし、小泉政権は(2)に目を向けたために強い支持を得た、しかし圏外の人間に疎外感を与えてしまったと考えられる。

 小泉前総理の個人的魅力に流されていたように見えて、マスとしての選挙民は自らの利害をきっちりと投票によって表現していたのです。これぞ民主主義の醍醐味。

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コメント

おもろい分析やなぁと感じましたよ。これオリジナル?
なんか、いま、「ふるさと納税」制度が検討されてるよね。

俺みたいに、心の故郷が奈良でさ、でも大学はこっちしかないし、出てきてさ、こっちで税金払ったりしてて・・・
でもどこか奈良のことは気がかりで。そりゃそやね。幼少のころより税金かけて育ててもらったんやし。で、オトナになって、じゃあバイバイって、あまりにも寂しいよね。どっか、ある部分は自分で、税金の向かう先を決められたらおもしろいよね。

投稿: のぶや | 2007年6月14日 (木) 11時47分

のぶやさんいらっしゃい。

今でも地方債を買うことで故郷の自治体を助けることは可能です。寄付もできます。

ただし両方ともややこしいので、ふるさと納税が実現すればより多くの人が地方の財政を助けようと動くようになるでしょうね。

投稿: べっちゃん | 2007年6月14日 (木) 19時47分

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