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2007年7月24日 (火)

年金制度改革(三)

陰暦 六月十一日

 では粗い概算をしてみましょう。

 現在の年金の総給付額が約40兆円。そのうち国庫負担が約9兆円で、保険料負担(加入者のが納める保険料でまかなわれる分)が31兆円です。

 現在約2,500万人の65歳以上人口が、2015年には約3,300万人に増加します。

 それに対して、現在20〜64歳の人口が約7,500万人。これが2015年には約7,000万人になります。

 高齢者の人口が1,32倍になるので、現在給付水準のままだと、年金の総額は53兆円となります。それに対して、20〜64歳人口が0.93倍になります。国庫負担も増えるはずですので、これを11兆円とすると保険料負担は42兆円となります。乃ち保険料負担が30兆円から42兆円と1.4倍になります。

 保険料負担の倍率1.4を負担者である20〜64歳人口の倍率0.93で割ると1.5ですので、何も対策を打たない場合、厚生年金や共済年金の保険料を10年後には1.5倍にしなければ年金が維持できません。(逆に言えば国庫負担を今より2兆円増やし、保険料を1.5倍にすれば維持できます。重いけれど不可能な負担ではありません。)

 これに平成16年の年金改革を当てはめます。

 給付水準が5%程下がりますので、50兆円になります。給付額の倍率がこれで1.2倍になりました。国庫負担が13兆円に上がって、保険料負担が37兆円になります。保険料負担の倍率が1.23倍になります。

 1.23を0.93で割ると1.32倍となります。ということで、平成16年の改革の結果、給付水準を5%下げ、国庫負担を4兆円増やし、保険料率を1.32倍にすれば、10年後も年金が維持できることが確認できました。

 10年間の小康状態のあと、20数年後には再び高齢者が増加しますが、その場合も厚生労働省の試算によると、給付水準を今よりも10%下げて、積立金の取り崩しと保険料率を今の1.4倍まで上げることによって維持できるそうです。


 実際の年金制度は非常に複雑ですのでこの通りにはなりませんが、この概算は数字を厳し目に取っています。

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