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2007年7月31日 (火)

選挙結果の総括と今後の展望(二)

「マーケティングの手法と選挙」

 とはいえ、さすがにこれは結果が劇的すぎるだろうという気持ちも正直言ってあります。郵政選挙の時も自公で270行けば大勝利だと思っていたのが320 越えを見せられた時にはやはり信じられませんでした。特に関東地方からの野党当選者が5人だけというのは返って恐ろしかったです。

 この前の選挙予測で、郵政選挙では中核都市からの距離が投票行動を決めたという見方を示しましたが、今回も選挙の表向きのテーマよりも、それに有権者の無意識が反応して行動を決めたといえそうです。

 マーケティングの経験がある人には分かるでしょうが、人というのは関心を持っている事柄に繋がりのある言葉とか形に反応します。マーケティングでは、そのようにして消費者の関心の中心を見つけて、それをくすぐる商品を開発します。

 この手法を援用すると、有権者が関心を持っている言葉を並べて、それに対して耳当たりの良いことを言うことで、何となく「この候補者は良いことをしてくれそうだ」、という期待を有権者に持たせることが可能です。

 今回の場合、有権者がくすぐられた興味の中心は地方の景気とブルーカラーの待遇改善です。政党が、これに対する解決策を持った上で関連する単語を並べて有権者を動かしたのならば、これは普通の選挙戦略ですが、アンケートで地方の有権者が関心を持つ事柄を導き出して、それを並べることで動かそうという意図でやったのならば詐欺に近いです。

 それは民主党の今後の行動で分かると思います。

 マーケティングの手法というのはそもそも20世紀の初頭に政党が選挙で勝つために編み出しました。米国で最初にこれを活用したのがセオドア・ルーズベルト(だったと思う)、日本では大隈重信、そして一番の使い手がヒトラーでした(正確には宣伝相のゲッベルス)。

 民主党にしても、彼等が選挙中に口にした年金政策と農業政策は実現可能性がほとんどない政策であるのはわかっているでしょうから、それらに拘って日本を混乱に陥れたりしないで、有権者の真の関心が向いている事柄に取り組んでほしいものです。真の政治家は民衆を動かす手法を心得ていますが、それに縛られることはありません。

 そう言う意味では「ユダヤ人殲滅」というドイツ人を動かすための手段に自縄自縛にせられて、総力戦の最中に国力を割いてまで実現に邁進する羽目に陥ったヒトラーは真の政治家ではありません。

 「尊王攘夷」を弊履のごとくに捨てた明治政府の元勲は真の政治家です。

 ここで、ヒトラーになるか明治の元勲になるか。これによって民主党が政権与党たり得るかが分かります。そして自民党だって、野党の政策を自家薬籠中にするのはお家芸でしたから、これまたつまらないプライドにかかづらわることなく、今回示された民意にかなう政策を進めていって欲しいです。

 与党が支配する衆議院と野党が支配する参議院が競うようにして政策を提案し、お互い修正し合って法律を成立させるというのも乙な光景です。前代未聞の椿事(良い意味で)として人類史に刻まれるでしょう。まだ民主党も独力で政権を運営する力はありませんし、与党も今解散すれば負けるでしょうから、少なくともこの先一年くらいはお互い短気を起こすことなく創造的にこの緊張状態を活かしてもらいたいです。

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コメント

・・・その通り!

投稿: nobuya | 2007年8月 2日 (木) 14時28分

参議院にどんどん法律を提案してもらって、衆議院で跡形もなくなるほどに修正して可決すればいいんですよ(笑)

投稿: べっちゃん | 2007年8月 2日 (木) 20時29分

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