集落営農をご存知ですか?
正式には「品目横断的経営安定化対策」と呼ばれるこの政策は、土地所有が細分化されて経営が行き詰まっている日本の農業を、土地の集積を進めることで立て直そうというものです。
日本(北海道を覗く)の農家の一戸あたりの平均耕地面積は1.32haに過ぎません(農林水産基本データ集)。米の1haあたりの収穫量は約5tですので、1戸あたり6.6tしか収穫量がないことになります。
お米の入札価格は60kg(一俵)当たり1〜1.5万円ですので、これでは110〜160万円しか平均収入がないことになります。お米だけを作っているわけではないでしょうから実際の収入はもっと多いはずですが、お米の耕地面積が一番大きいので、この数字からそんなにひどくは離れていないはずです。
日本人の一戸当たりの平均食費が一年で約80万円ですから、これでは食費と会社員1ヶ月分の給与しか出ないことになります。
しかし実際は機械を動かすための燃料費、更に機械の減価償却費がかかります。トラクターの希望小売価格は150万円くらいです。たいてい生産設備というものは維持管理費+利子としてイニシャルコストと同じくらいの費用がかかりますので、値切って安くしてもらって、政府や自治体の補助金を使ってもトラクター1台に10年で300万円くらいのお金がかかるでしょう。一年当たりで30万円です。他にも田植機やコンバインがあります。
そこに肥料代・農薬代が加わります。こうなると、食費を引いた残り30〜50万円は、機械の代金と肥料代と農薬代で消えてしまうことになります。つまり、お米を作っても儲けが全く出ないわけです。
1.32haを1戸で耕すことに限界があるといわざるを得ません。数件の農家の土地を、一事業者に集めて経営するしか効率化の方法はありません。これによって、収量は数倍に上がるのに対して、機械等の設備費は2倍を超えません。10haになれば収入が1,500万円くらいになりますので、これでやっと家族が暮らせるだけの収益がお米で出せるようになります。詳しくは農林水産省の集落営農の紹介を読んでください。
そのかわり、その他の農家は農業を諦めなければなりません。そして、農地を経営する「担い手」から地代を受け取るようになります。まさしく平安時代の中頃に登場した「堪百姓」です。堪百姓とは、律令政府からの負担に耐えられる百姓という意味です。平安時代の中頃から堪百姓への土地の集積が進み、やがてこの階層から武士が生まれました。
「ニュース」カテゴリの記事
- 環境ファシズムと健康ファシズムの終わりの始まり(2010.09.04)
- 槌田敦敗訴!(2010.03.24)
- 朝日新聞のリーク(2009.10.25)
- 大丈夫ってこたあないだろ(2009.04.25)
- 立山連邦建国だそうです(2009.02.17)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント