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2007年10月 8日 (月)

東洋の火薬庫(三)

 さて以前私は朝鮮半島について、数個のシナリオを想定しましたが、米大統領選挙で民主党の勝利がかなり確実な情勢となりましたので、平成21年(2009)に米朝同盟が成立する可能性が高まりました。

 中共は北朝鮮を失わないために努力するかと思ったのですが、何だか手を引きたがっているように見えます。賢明な判断かもしれません。朝鮮半島というのは日支にとって二千年前から鬼門で、ここに深入りした王朝は必ず衰退しました。米国もここに手を伸ばしたら危ないです。

 ここで韓国が最近妙な動きを見せています。私は思うんですが、韓国と北朝鮮の官僚(軍人も含む)は東西ドイツの官僚が80年代から水面下で合併交渉を進めていたように、今手を結びつつあるのではないでしょうか。

 そこであり得るのが、韓国への核拡散です。北朝鮮が原発の廃棄に同意したのは韓国の核物質を当てにしているからではないでしょうか。経済交流が活発化すれば、普通の荷物に紛れていくらでも北朝鮮にウランを持って行けます。国連軍が軍事境界線から撤退すればそれを止める手立てはなくなります。

 核を持った朝鮮半島というのは、日本と支那にとって悪夢です。米国にとっては、調停者としての価値が上がりますので、高見の見物です。このあたりが、日支の連携が密になり、米国が北朝鮮を利するかのような行動を続けている背景ではないでしょうか。米国は東亜に三すくみの状態を作るつもりなのです。

 軍事国家と見せかけて、実は歴史的には外征を苦手としている支那と朝鮮に武力を持たせ(両国の軍隊は基本的に内乱防止用)、真に軍事国家になるポテンシャルを持つ日本は骨抜きにしておく。これが50年来の米国の基本戦略です。

 ここに来て沖縄への核持ち込みの密約がリークされたのは、日本独自の核を持つ声を封じるためです。米軍の核があるから安心しろという意味です。

 さて話はミャンマーに飛ぶわけですが、人民解放軍のパラノイアを和らげるためには、海の出口がインド洋側にあるのも悪くない気がします。どうせヒマラヤがあるので大して物資も運べないし。ミャンマーに深入りしすぎるとインドと衝突しますのでそうそう中共の自由にはならないでしょう。

 ミャンマーは自由にしていいから台湾には手を出すなという取引はあり得るでしょう。ミャンマーの軍事政権は追いつめるべきではないかもしれません。宣戦布告とか言ってしまいましたが(^^;

 米国に民主党政権が誕生し、米軍が朝鮮半島から撤退すると同時に、南北朝鮮は核兵器が量産できるようになります。さてこれを中共が見過ごすことができるか。私は今の中華人民共和国は文官優位の王朝とみなしています。宋や明と一緒。となると、宋が遊牧民から逃れるために南に遷都し、明が倭寇から逃れるために(私の仮定)南京から北京に遷都したように、中共は北京を捨てる可能性がある。漢民族は基本的に戦争が苦手だからです。

 となるとどうなるかというと、もしかしたら韓国の援助を受けた北朝鮮が満洲を占領してしまうかもしれません。満洲南部には朝鮮族が居住していますのでいくらでも口実はあります。当然朝鮮半島と支那は戦争状態になりますから、朝鮮はロシアに援助を求めるでしょう。何とこれで十九世紀に戻ってしまいました。

 それは支那にとっては悪夢なので(支那は日本同様にロシアが嫌い)、どこかの段階で米国と同盟を結び、大連に米軍基地ができるはずです。どう転んでも米国の国益が増進するように配置ができている、米国恐るべし。

 ただし今時国境線の書き換えは不可能なので、支那が首都を鄭州か武漢あたりに遷し、北朝鮮が満洲南部を勢力圏に置き(支那人の地方官吏が平壌の言いなりになることで実現する)、満洲北部はロシアの勢力範囲となり、国連軍の基地が大連にできる。

 これにより戦場は玄界灘から満洲へ移動するので、日本にとっては悪い話ではありませんが、この配置ができるまでは日本は非常に危険な状態に曝されます。かなり外交能力が必要とされるでしょう。自衛隊にも細心の注意が必要とされるでしょう。正直言って私にはどうすればいいのか分かりません。

 ただしこのシナリオは北朝鮮と韓国の指導者層が冷徹に国家利益を追求して一糸乱れず連携すればという前提に基づいています(^^;これは一番"あり得ない"ことなので、どこかで破綻して、おそらくとんでもない方向に進むでしょう。日本としてはとにかく関わり合いにならないに限ります。拉致でも何でもいいので口実を見つけて朝鮮半島や満洲からは逃げるのが吉だと思います。台湾さえ守れればいいのです。

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