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2007年11月29日 (木)

結果としてですが・・・

陰暦 十月廿日 【旧戎講】

 守屋全防衛次官が逮捕されました。小池大臣による罷免、海自のインド洋撤退、そして前次官のスキャンダル、これら一連の防衛省を巡る騒動の結果としてどうなったかを軽く眺めようと思います。

 私は自衛隊というのは、防衛庁が陸軍省で、自衛隊が軍隊、そして軍務局を軍人の組織から官僚の組織に変えることによってできたと考えています。軍務局は大臣官房です。

 則ち戦前は参謀本部ー軍務局ー陸軍省の順番であった序列を
 防衛庁大臣官房(旧軍務局)ー防衛庁(旧陸軍省)ー幕僚会議(旧参謀本部)
 と並べ替えることをもって"文民統制"としていたのではないかというのが私の見立てです。

 今回の一連の騒動によって、背広組上層部は悪玉となり、中途で任務を放棄せざるを得なかった海自(制服組)は戦後初めて善玉として報道されました。

 これ則ち、政府と制服組が協力して、防衛省を排除して、軍が政府に戦後初めて直属することになったことを意味しています。これが本来のシビリアンコントロールの姿です。政府の間に官僚が挟まっていてはシビリアンコントロールとは言えません。守屋次官のスキャンダルは一種のクーデタであったといえるでしょう。

 もう一つ、今回の騒動から見えてくるのは、陸海空軍の勢力争いは今でも続けられているのではないかということです。海自は航海日誌の問題をうまくすり抜けました。それに対して空自は、装備購入に問題があったことが発覚しましたし、この前は試験機が炎上したりしました。大変な失点です。さらにきのうは支那の海軍が交流のために日本に寄港しました。来年は海自が支那を訪問します。インド洋で世界各国と協力して平和を守り、中共とも緊張を緩和しようと努力する海自というイメージが広がりました。

 民主党の小沢党首は、十中八九装備品購入を巡る汚職に手を染めていると思うのですが、彼は息子を海自に入れており、その繋がりで政府と海自も利用価値ありということで今回は首の皮がつながったのではないかと思います。

 こうなると何で空自が割を食わされたのかよく分からなくなりますが、戦闘機を先に配備するか、迎撃ミサイルを先に配備するかで政治家や軍人の内部で意見の対立があるのかもしれません。米国で空軍無用論が広がっていることも気になります。空軍は最終的に無人飛行機とミサイルに置き換えようという計画があるのかもしれません。

 陸自は今回静観していました。陸自には七月の選挙で当選した佐藤参議院議員という宝があります。とにかく今は自重して、佐藤議員を育てようという考えなのではないでしょうか。

 おそらくそろそろ山陰地方と先島諸島の守りをどうするかが課題になるはずです。その時に陸自が動くでしょう。

 また、空自もこのまま黙ってはいないはずです。今回海自と空自の間に溝ができたのではなかろうかと私は思います。対馬海峡と東シナ海の防御は海自と空自の連携なくしては維持できませんのでこれは危険な兆候です。おそらくそのうち両者の連携不足によって、北朝鮮か人民解放軍が近海に出没といったことが発生すると思います。

 空自は、速急に政府との関係を修復しなければならないのではないでしょうか。政府も、沖縄の埋め立て問題を速く解決し(そういえば守屋次官は埋め立て問題解決のために努力していましたから、これも空自にとって損失なんですよね)、それと先島に空自の基地を作るなどの対応が必要とされるでしょう。

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