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2007年12月17日 (月)

悪魔払いの経済学(二)・・・ハイパーインフレ

十一月八日 【春日大社若宮御祭】【伊勢神宮月次祭】

 元々日本人というのは画一性が強いので、同じ方向に向きやすいからマクスウェルの悪魔に取り憑かれやすいのです。現役世代が全て同一の教育を受けた人で 埋め尽くされた状態になったその時に大東亜戦争及びデフレというマクスウェルの悪魔が猛威を振るったのは無関係ではないと思います。

 小泉総理の政策は景気を回復させるという意味合いでは理論的には 意味不明なことをしたのに(ミクロ的にはそれなりに効果はあった、良し悪しは別として)、それで世の中が好転したのは、これは日本人の頭を殴って悪魔を一時的に麻痺させたからでしょう。

 悪魔さえ働かなければ世の中は正常化します。小泉総理はマクスウェルの悪魔を眠らせていたのでした。しかしどうやら悪魔の撃退まで はできなかったようです。

 生物というのは、自然界から低エントロピーを摂取して、高エントロピーを排出することによって生きています。増加するエントロピーのおこぼれに預かるのが自然のあるべき姿です。

 生物が生きるということは生物がいない状態と比べて自然界全体のエントロピーは増加してしまうのですが(その結果が温暖化ガスの増加ですね)、生物の内部と周辺の環境では低エントロピーが維持されるのです。国家債務の増加はエントロピーの増加ですが、系が破壊されない程度の増加であれば大丈夫です。

 体積(外形)が拡大しない状態のエントロピー増加は温度上昇を意味します。あまりに温度が上昇すると、生き物は死にます。

 戦争の後のように無政府状態になるとハイパーインフレが起こります。ハイパーインフレというのは、貨幣が流れるのではなくて”蒸発”している状態といえると思います。国家が持つ冷却機能が停止した状態でしょう。無政府状態になると、個人がてんでんバラバラに行動しますので、系のエントロピーが一気に上昇します。

 理由なく貨幣が動き回りすぎているのがバブルやハイパーインフレ。ハイパーインフレは超臨界と表現できるでしょう。分子が蒸発して流れていない状態。発行するそばから貨幣がしまい込まれている状況を流動性の罠というのでしょう。これは三重点そのものでしょう。(気体と液体の話がゴッチャになっているなあ、本当はこういう記述は良くないんですが、私は理系の落ちこぼれなので勘弁してください)

 ドイツでハイパーインフレの後に、超低エントロピー状態のファシズムが猛威を振るったのはこれまた関係があることだと思います。羮に懲りて膾を冷凍したとでもいうか。ファシズムは低温状態だから、系全体を同じ方向に動かすのは簡単だけれど、内部エネルギーがすぐに消費されてしまいます。

 今の日本人は、国民が政府債務を過大評価しすぎて「このままでは地獄の窯で煮られる」と思い込んでいます。じゃあ熱的死を救ってくれるのは何か、マクスウェルの悪魔になるわけで。経済の熱的死を恐れるあまりにマクスウェルの悪魔を本尊にしてしまったのは、論理的には正しい。

 でも長期金利は上がっていないので、金融に携わっている人は大丈夫だと分かっているのでしょう。

 デフレ状態なのにいずれ熱的死が来ると思い込んでいるわけで、支離滅裂です。年金が破綻する!とか本気で思っているのなら国債なんか買っちゃいけないんです(^^;金を買うか、資産を海外に逃避させましょう。このような不条理が同居しているのは、我々の頭がまだら惚けになっているようなものです。このあたり「日本人は悪魔に取り憑かれている」と私が表現する所以です。

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