「チンプイ」テレビ版感想
陰暦 十二月七日
「チンプイ」のテレビ版全五十六話を見終わりました。藤子アニメらしいユーモア溢れる作品でした。本放送をきりに再放送も見なかったので、ほとんど内容を忘れており、お陰で初めてと同じように新鮮な気持ちで楽しむことができました。
最終話の「初めましてルルノフです」を見た限りでは、殿下=内木君説も、殿下=チンプイ説もないだろうと思います。内木君とルルノフ殿下は良いお友達になりそうです。こうやって三人仲良くしているうちに、あるいは殿下とエリちゃんが自然とくっつく展開もありそうだなと私は思いました。
殿下の方はエリちゃんしかいませんから。偉い人の方がむしろ心許せる人と巡り会う機会は少なそうです。生身の人間としての付き合いがあり得ない立場というのも大変そうです。
第五十四話B「結ばれたさやかと内木」がエリちゃん最大のピンチだったのではないかと思いました。エリちゃんは戦わずに身を引くタイプか。こういう場合、ほたるちゃんみたいな普段は大人しいタイプの方が絶対に引かず、元気な方が周りを慮って自分をしまい込んでしまうものなのかもしれません。
第五十五話B「マール星財産の使い道」も面白かったです。施しを受けようとしないヒンコンさんは立派でした。昔の物語というのはこういう一線はしっかりと守ります。今はアニメもテレビドラマも滅茶苦茶です。なんでも茶化してなおかつ話としても面白くないのですから救いようがありません。
あの頃は旧ソ連圏が崩壊して西ヨーロッパには移民が流れ込み、日本でもヴェトナムからのボートピープルが多数漂着していました。その世相を表したお話です。別に問題そのものを見せなくてもこうやって社会問題を子供に学習させることは可能です。リアリティーだなんだと言って、今の脚本家は自分の才能のなさを棚に上げているのだと思います。物書きなら想像の世界で表現をしてほしい。
さて残るは映画「エリ様活動大写真」です。これはビデオにとって何度も見たので覚えています。といっても最後に見てから十年たっていますけれども。これも良くまとまった作品でした。楽しみ楽しみ。
« 医者の世界にはジェネラリストがいない | トップページ | 東京都埋蔵文化財センター »
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- ヒーリングっとプリキュア~新年早々ラスボスが!?(2021.01.10)
- 同行四人♡ビックニー・プリキoア 周囲の人々(2020.05.31)
- 方便企画:同行四人♡ビックニー・プリキoア(2020.05.20)
- 映画スター☆トゥインクルプリキュア「星のうたに想いをこめて」感想(2020.01.13)
- 地上の星プリキュア(2019.05.14)
コメント