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2008年3月13日 (木)

ちょっとしたパニック

陰暦 二月六日 【八専始め】【春日大社祭】

 VHSのテープをDVDに移そうとしたけれど、あまりの画質の悪さに愕然として途中でやめました。安いビデオデッキを使って安いテープに録画したのが悪かったのでしょう。それにDVDの画質になれたらもうビデオには戻ることができません。テープはすっぱり諦めて処分することにしました。

 外信によると、ニューヨーク市場は乱高下を繰り返し、通貨市場は円独歩高からドル独歩安に様相を変えたようです。藁をもすがる思いで、プラスのニュースが出た時には上がり、冷静になったらまた下がる、九〇年代の初めに日本でも見られた光景です。バブルがはじける時はそんなものなのでしょう。

 雑誌を読んでいたら、ここ数年米国の金融業と小売業は、消費を拡大させるために、食料品や燃料といった生活必需品の購入にクレジットカードを使うことを奨励し、それが広く普及した習慣となったとありました。こうなってくると今回の米国の不況は根が深いかもしれません。サブプライムローンだけでは話は済みそうになさそうです。

 とはいえども、日本のバブルほど大幅に資産が膨れあがっていたというわけでもないので、しばらく米国人は借金を返すために働かなければならなくなったというだけでしょう。ただしお金の借り手がいなくなると言うのは怖いことで、米国は小規模なデフレになる可能性が高いのではないかと私は考えています。

 特に結論を出そうとはせずに自由勝手に推論を巡らせてみます。現在の米国の政策金利は消費者物価指数の上昇率よりも低いので実質でマイナスです。ここは、インフレ率がマイナスで、金利がプラスで高止まりしていた日本とは大きく違う点です。日本の家計は貯蓄が多かったので、実質金利が高止まりすれば、人々はお金を使わなくなります。

 米国の家計は貯蓄がマイナスですから、借金が多いと言うことになります。借金が多いところに実質金利がマイナスになれば、人々はどう動くかというと、マイナス金利に借り換えする方向に動くはずです。つまり連銀の金利引き下げは貧民救済策に近いと言えます。さすが米国の金融当局は良く物事が見えていると言えるでしょう。

 ここで心配なのは、金融機関が低利への借り換えを許さずに、債務者を破産させて、残った資産を売り飛ばした方が有利だと判断することです。現在の米国の金融パニックはこれに似たことが発生しているのを意味するのだと思います。

 金融機関が債務者を潰してでも目先の利益確保に動くのは、金を儲ける場がないからです。つまり、借り手がいないからです。こういう時にどうすればいいかというと、政府がお金を借りて需要を喚起すれば良いんですね。けれども、ブッシュJr.政権は死んでもそのようなことはしないので、〇八年中は破綻させる方向での不良債権処理が進むと思います。

 金利を下げても、使い手がいなくて、みんなが返済に走っているわけですから、このまま行けばどこかでデフレに転じるはずです。今現在は米国はインフレ状態ですが、これがスタグフレーションになって、そのうち誰も物を買えなくなれば、デフレになるはずです。

 デフレになって、内外価格差が是正されれば、日本のように製造業が復活するでしょうから、米国の景気は持ち直すと思います。現在ドル安によってこれが進行中です。このあたりも、円安にするべきだったのに、強い円を志向した九〇年代末の日本よりも米国は賢い。

 ドル安と不景気の先にあるデフレによって米国の景気は数年後に回復するのが見えたとして、今回の世界的なインフレは、支那とインドのエネルギー政策がお粗末であることが原因ですから、先進国は彼等のエネルギー備蓄や原子力発電への転換を援助するべきではないかと思います。

 そんなことをしたら支那とインドが強くなっていずれ先進国に楯突くと考える向きもあるかもしれませんが、戦争というのはむしろ敵国の発展を阻害し合う果てに発生することが多く、共存共栄している間に戦争が発生したのを見たことがありません。「これ以上成長の邪魔をされたら滅んでしまう」という危機感が貧乏国を戦争に駆り立てるのです。日本やドイツはまさにそれ。

 食品衛生に関して、支那が日本の制度を丸写しで導入しようとしているのを見るにつれても、こう言う時はむしろ積極的に敵に手をさしのべることで、向こうを呑み込むことができるのではないかと私は考えます。

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