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2008年4月15日 (火)

小さな政府と福祉国家は必ずしも矛盾しない(一)

陰暦 三月十日

 私は以前は小さな政府派で、税金は安いほどよいと考えていたのですが、医療や福祉の現場がかなり疲弊していることを知って、相応の負担により、社会保障を充実させる方が世の中全体としては支出が減るはずという考え方に改めました。

 税金の国民負担率はバブル期が最高でした。日本の税金、特に法人税は会社が儲かると納税額がグンと増える仕組みになっているためです(詳しくは知らない、現象的に知っているだけ)。

 バブル期と比べて高齢者は倍増したのに、税金だけ見た負担率はむしろ下がっています。それなのに税金を上げようと言う声はどこからも上がりません。

 けれども、健康保険や厚生年金を含めた社会負担率は過去最高です。要するにサラリーマンの負担は今までになく高くなっているわけです。しかし、これに対する不満はあまり上がっていません。

 夕張、大阪と地方自治体が再建に苦労しています。すべての問題は税金を上げることにより解決するはずですが、そんなことでも言おう物なら袋だたきにされます。

 社会保険の負担増があまり不満を高めないのは、いずれ自分がもらえる物だという約束が成り立っているからです。それに対して、夕張市が破産し、大阪府は職員の給料を一律に一割カットしようかと言っているのに、まだ税金を上げられないのは、税金を上げてもそれが社会再分配につながらず、公務員の雇用を保障する結果に終わるだけなのではないかと国民が疑っているからではないかと思います。

 となると、社会保障を立て直すためには一旦小さな政府にして国民を安心させる必要があるのかもしれません。政府や自治体が直接雇用する人員は減らす、その上で子供がいる家庭とか弱者への補助金を増やしたり、病院や福祉事業者への補助金を増やしたりする。

 民主党の動きを見ていると、彼等は討幕派が攘夷という無理難題の実行を迫って幕府を追いつめた手法をなぞっているように私には見えるのですが、事態はまだそこまで進んでいないと思います。むしろ現状は天明から文化文政にかけて各地で行われた藩政改革に近いのではないかと私は思っています。(つづく)

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コメント

大きな政府にしたスウェーデンは福祉も医療も疲弊して崩壊しましたよ。フランスは福祉のために税が重くなり、若者はやる気を失い海外に流出しています。http://kosait.exblog.jp/6487085/

アメリカは日本より国民負担率が低いけれど、高齢者の医療費は無料、貧困層も無料です。日本は公共事業を思い切り減らせば医療問題は解決できます。

それと、年金の払い込みや保険料は自己責任だから反発が起きないのは当然です。本来自分のリスクに備えて自分で払うべきものですから。

 カネコ様、貴重なご意見ありがとうございます。行き過ぎた福祉国家には色々と問題が多いみたいですね。

 外国の事情はあまりよく知らないのですが、米国では高齢者や貧困者の入院患者を路上に置き去りにする事件が多発していると聞きますが、それはなぜ発生するのでしょうか?

 それと、職業柄建設業界のことには注意を払って情報を集めています。最近の地方自治体は公共事業費を絞りすぎたため、成立しない入札が多発しています。

 また、国が行っている公共事業費のGDP比率はは欧米と同じレベルまで下がっています。

 建設業界には救貧事業としての面があると思います。建設投資を削りすぎるのも社会不安の拡大につながると思いますが、いかがでしょうか。

さっそくのご返事ありがとうございます。

アメリカについては完璧とは思いません。最貧層は無料の医療で助けられても中間層は対象外であるため、負担が重くなってしまっています。その辺は改善の余地があると思います。ただ、日本の国民負担率はすでにアメリカよりやや高いので、その分余裕はあるはずなんですよね。軍事費もアメリカほどには必要ないですし。

公共事業はたしかに雇用確保という面もあるのですが、これからは医療や介護を公共事業の一種と考えて予算を使えばどうでしょうか?

たとえば10年間で道路建設に60兆円使う予定だそうですが、これを30兆円にして、残り30兆円を毎年3兆円ずつ医療・介護に使えば、それによって多くの高齢者や、貧困層の子供を助けることができ、同時に医師・看護師・介護職員・薬剤師・病院職員などの雇用も増やせます。介護は力仕事で意外と男性も歓迎されますし、予算をつぎ込めば若者の雇用として効果があるのではないでしょうか。

道路は予算を半分にしても現在ある路線の維持はできると思います。これ以上増やさなくてもいいように思うのですが。

>道路建設費を半減してその分を福祉に

それも一つの選択肢だと思います。きちんとした財源の裏打ちがある福祉拡充策を提唱する政党の登場が待たれるところですね。

ただし、道路の維持というのは場合によっては新設するよりもお金がかかることもあると言うことは覚えておいてください。

ただ地方にはまだまだ道路が必要な地域があることも事実です。でも割り切ってそういう地域は斬り捨ててしまうというのもまた一つの選択肢としてあり得ます。

増税をしない場合はある部分を拡充するためには別の部分を斬り捨てねばならない、どちらも捨てたくない場合は増税が必要です。それを上手に国民に理解させることができる政治家と正しく制作を伝えるメディアが必要だと言うことだと思います。

優しい日本人には一番苦手なことですが、物事に優先順位をつけていかなければならない時代が来たのだと私は考えています。

つまり今の日本の未来には与えられた正解というものがないんですね。

・米国のような自助努力が求められ、金持ち万歳な世界
・北欧のような福祉国家

どっちに進んでもオッケーです。あるいは第三の道だってあるかもしれません。全ては私達国民がどのような未来を望むか、私達の選択次第です。

国の借金は飽和しない目途が既についていますので、そのことは忘れて、もっと未来を語るべきだと思います。

今のままだと、本来福祉の拡充で利益を得るはずの貧困層は目先の増税に恐れおののいて不幸な老後を送ることとなり、富裕層は貧困層の無知につけ込んで、財政危機を煽り続けることによって政府の規模を不必要に削って応分の社会負担を逃れようとするでしょう。

日経新聞などは確信犯でやっていると思うのですが、民主党や読売や朝日のあたりは気をつけないと、知らない間に自分本位の小金持ちの走狗となってしまいかねない状況にあると私は思いますね。

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