2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

« 意趣返し | トップページ | 李代桃僵(一) »

2008年4月22日 (火)

孟嘗君

陰暦 三月十七日 【靖國神社春祭】

 明らかに胡錦涛政権の失点である。これは五輪終了後に中共政府内で責任の所在を巡って紛議となるはずである。

 それと、これは私の勘なのであるが、チベットで発生した反政府暴動を巡って、胡錦涛国家主席と温家宝首相の間に亀裂が生じた可能性がある。温家宝は、三 月のチベット暴動は、自分に失点を与え、胡錦涛の後継者に得点を与えるための罠だと疑っている。聖火リレーが始まってから、漢族がエスカレートしているの を中共政府が押さえていないが、これは温家宝がふて腐れてサボっているからではないかと思う。ある時点から表に出てこなくなったからだ。

 中共政府は、少しくらい不気味な印象を与えて置いた方が外交交渉で有利になると思っているフシがあるが、そうは問屋が卸さない。日本人と違って、欧米の人間はこういう人権とか、社会に溶け込まない異分子にうるさいので、今後実害が生じるだろう。

 こうなると、中共政府の次に打つ手が容易に予測できる。欧米を敵に回すことは不利なので、あまり怒らない日本人を敵にしたいと考えるはずで、長野で暴漢を雇って漢族と喧嘩をさせたりして「やっぱり日本人は敵だ」と言うことで漢族の敵意を欧米からそらして日本に向けるのが一番お得である。

 胡錦涛政権が安易な反日を望まなかったとしても、上海派は胡錦涛政権の後ろ盾は日本とみなしているはずなので、上海派が長野で騒動を起こして胡錦涛政権を窮地に陥れようとする可能性は高い。なかなか理解しにくいですが、胡錦涛政権というのは国内では基盤が脆弱で、上海派の方が欲得とかコネクションとかではむしろ強固な基盤を持っている、胡錦涛政権は日本が頼りなのだ。

 北京五輪と上海万博はなんとかできるだろうとは思うが、それ以降は胡錦涛政権は動揺すると予測される。胡錦涛自身は多分つまらないスキャンダルでもでっち上げられて終わりを全うできずに失脚させられるんじゃないかなと何となく感じている。あの顔は何となく女に弱そうだから。

 その際には温家宝が重要な役割を果たすのではないかと思う。温家宝は大して恩義があるわけでもない胡錦涛のためによくやっているが、それに対して胡錦涛が報いるところが薄いように私には見える。敵はおそらくその隙をつく。胡錦涛が温家宝との関係を修復できれば、彼は滅私奉公で最後まで政権を支えるだろうが、隙間が広がれば思わぬところで胡錦涛は足下をすくわれるのではないだろうか。

 その場合、温家宝が上海派と連立を組んで国家主席となり、不安定で場当たり的な政治しかできない政権が数年続くと考えられる。私は支那の経済には心配していない。消費が強い国の経済は破綻しない。消費に起因する対外赤字で経済が破綻することはない。

 上海万博後に経済によって支那が不安定になることはない、しかし政治によって2010年代の支那は不安定になる可能性があると思う。

« 意趣返し | トップページ | 李代桃僵(一) »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

上海派:呉邦国、 買慶林、習近平など、私の名簿を見るとX(←悪人の意味)ばっかりだ。 
 平沼代議士がネットビデオで、中国の微笑外交は上海万博までと言っていた。
 チベット問題、上海株の暴落が原因と勝手に仮説を立てました。

 政治家としては無能でも北京の奧でうまく立ち回れば最高権力者にだってなれてしまうところがかの国の怖いところですよね。

 上海の株価は去年の再生機の半分まで落ちているそうです。相当損した人達がいるはずだと私も思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 孟嘗君:

« 意趣返し | トップページ | 李代桃僵(一) »