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2008年7月17日 (木)

行政に関する錯覚(一)

陰暦 六月十五日 【祇園祭】

 今の日本にはいくつか錯覚があるように思います。

 日本の国家債務は大変な額に上っている、返済は不可能だ、いつか必ず国が破産する、というような危機は私が子供の頃から何度も唱えられてきました。けれ ども、一向に国が破産する気遣いはないし、むしろ国債の利子支払いは減っています。そろそろこの話を忘れる人も出ているほどです。実際のところ国の債務は どうなっているのでしょうか。

 個人や法人の場合でもそうですが、返済期限が来ても、元本と同額のお金を再び借りることができれば元本を返済する必要はありません。国の借金の場合、貸し手が国民である限り借金の借り換えを妨害する人はいません。ですので、利子の支払いさえ滞らなければ、いくら元本が増加しても国家は破産しません。

 したがって、国家財政が債務で破綻するとしたら、利子の総額が払えないほど高額になってしまった場合が想定されます。その場合は色々理屈はありますが、最終的には紙幣を刷りまくって債務を返済することになります。そのため、インフレが発生して、借金の元本が目減りして債務が軽減されます。ですのでやはり国家は破産しません。そのかわり、預金や証券がパーになってしまいます。

 国家債務の利子支払いの伸びが、歳入の伸びよりも小さければ、国家財政は破綻しません。今の日本の金利は歴史的な低さですので、当分これはあり得ません。十年以内にプライマリーバランスは黒字化するでしょうから、こうなれば借金の元本は減る一方です。「国が破産する」というのは、国の借金と個人の借金を同一視することによって生じた錯覚であったといえます。


※プライマリーバランスが黒字とは、かいつまんでいえば、利子を全額支払い、なおかつ元本の返済ができている状態をいう。

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