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2008年9月17日 (水)

ドイツ帝国の構成

陰暦 八月十八日 【庚申】

 ドイツ第二帝国の構成です。これもこの前友人との会話で話題に上ったので覚え書きです。

ドイツ帝国を構成する邦国
22君主国、3自由都市、
邦国以外の地域・・・1直轄地(エルザス・ロートリンゲン)

連邦参議院
・選挙によって選出されず、各邦国政府によって任命された代表者からなる。
・帝国議会の議案及び議決は全て連邦参議院の同意を必要とする。
 (憲法解釈上、帝国の主権の保持者という説がある)
・帝国憲法の改正には、連邦参議院において14票が反対した場合には否決されたものとみなす

投票権数
プロイセン(17)、バイエルン(6)、ザクセン(4)、ヴェルテンベルク(4)、バーデン(3)、ヘッセン(3)、メクレンブルク=シュヴェリーン(2)、ブラウンシュヴァイク(2)、以下各1票、ザクセン=ヴァイマル、メクレンブルク=シュトレーリッツ、オルデンブルク、ザクセン=マイニンゲン、ザクセン=アルテンブルク、ザクセン=コーブルク=ゴータ、アンハルト、シュヴァルツブルク=ルードルシュタット、シュヴァルツブルク=ゾンデルスハウゼン、ヴァルデック、ロイス兄系、ロイス弟系、シャウムブルク=リッベ、リッベ、リューベック、ブレーメン、ハンブルク
計58票

留保権(邦国内に認められた権利)
・アルコール課税権・・・バイエルン、ヴェルテンベルク、バーデン
・鉄道管理権・・・バイエルン
・郵便・電信管理運営権・・・バイエルン、ヴェルテンベルク

帝国財源
・関税
・間接税・・・塩、煙草、アルコール、砂糖
・郵便・電信収入
・各邦国が人口に応じて負担する分担金
・新たに定められる帝国税

ドイツ皇帝
・プロイセン王に属する
・宣戦、講和、条約締結権
・議会の招集、開会、停会、閉会の権限
・帝国宰相を始めとする官吏の任命権
・軍隊命令権、人事権

軍法はプロイセン軍法を全帝国に実施(憲法第61条)

帝国議会
・男子・普通・秘密選挙
・小選挙区制、有効投票の過半数獲得を持って当選(決選投票がある)
・法律の発案、議決権(裁可権は参議院が持つ)
・予算審議権
・決算承認権
・条約承認権
・国民からの請願を連邦参議院や宰相に移送する権限

「ドイツ史 2」山川出版より

 こうしてみるとドイツ帝国というのは、中欧の小国が身を守るために集まった互助組合に近かったのだなあと感じます。EUに似ているかもしれません。プロイセンもあの時代にしては小国の自主性をかなり尊重しているなと感心します。当時はオーストリア・ハンガリー帝国の方がドイツ帝国よりも専制的だと世界中から非難されていたんですよね。

 それにしてもこんな寄り合い所帯でよくまあ4年間も全欧州を敵に回して総力戦ができたものです。ドイツ人の組織力、生産力は大したものです。組織力に頼るやり方も、ドイツ(もっと遡ればプロイセン自体が)、多様な文化背景を持つ人々の集合であるので、無機的な決まり事で縛るしかまとめようがなかったのでしょう。

 ヴィルヘルム2世さえトチ狂わなければもっと評価は変わっていたのかもしれません。





追記:今気がついたのだが、米国の第二国歌の"This land is my land"って旧ドイツ国歌"Deutsland uber alles"の替え歌なのではなかろうか。

♪カリフォルニアからニューヨーク島まで、レッドウッドの森からメキシコ湾まで

♪ マース川からメーメル川まで、エッチュ川から ベルト海峡まで
解説:マース川(ベルギー南部)、メーメル川(ネマン川、旧東プロイセン、現リトアニア)、エッチュ川(旧オーストリア領南チロル、現イタリア)、ベルト海峡(ユトランド半島とコペンハーゲンがある島の間・・・ってオイ!)

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