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2008年9月21日 (日)

民主党の財源案は不可能ではないが詭弁が混じっている(一)

 やっぱり特別会計を取り崩して金を引き出すという論法に出ましたか。

 現状の年金制度がそんなに悪いものでもなく、破綻もしていないことが、この前発表されたシミュレーションでばれてしまいましたので、まだ国民によく知られていない特別会計という耳慣れない単語を持ち出して幻惑しようという民主党お得意の作戦です。

 特別会計については財務省がここで説明してあります。

 まず、特別会計の支出は本当は225兆円です。

 しかもそのうち100兆円は国債の借り換えのお金ですので、手のつけようがありません。国債の残高は600兆円くらいありますが、毎年数十兆円返却して、また銀行に同じくらいの額を借りてもらうと言うことを繰り返しています。そのためのお金ですので、会計上の手続き上存在しているだけで、実際はどこにもないお金です。

 したがって、特別会計のうち実際にいじることが可能なお金は、120兆円です。ここで民主党の主張には既に詭弁が混じっています。

 しかも、この120兆円は、一般歳出の80兆円を含めた額です。特別会計というのは一般歳出に年金、健康保険、長い時間をかけて行う公共工事の代金などを加えたものです。特別会計225兆円というと、一般歳出の80兆円と合わせて300兆円のお金が存在するかのように錯覚しますが、実は一般歳出を含めた額です。

 だから、225兆円という時点で既に間違い。実際に存在するお金は120兆円だけ。民主党が4年かけてひねり出すといっている22兆円はこの18%に当たります。不可能ではないかもしれないが難しい。

 しかも、120兆円のうち年金と健康保険とその他福祉だけで44兆円です。これは触ることは不可能なので、残るは76兆円。

 地方交付税交付金が19兆円。民主党は地方を助けると言っているのでこれは削れないはずです、したがって残るは57兆円。

 国債の利払いが10兆円。これを削ったら国際踏み倒しになってしまいます。したがって残るは47兆円。

 教育関連の予算が6兆円、これもまさか削らないでしょうから残りは41兆円。

 減価償却費が4兆円あります。これも削ることはできません。残り37兆円。

 自衛隊に払っている人件費が少なくとも3兆円くらいはあるはずなので、これも削れません。

 したがって、削ることができるのは、

 人件費 2.7兆円
 事務費 4.8兆円
 厚生労働省補助金 14.0兆円
 国土交通省補助金 5.4兆円
 その他補助金 5.3兆円

 合計33兆円 となります。

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コメント

最初から言っている事が間違っている。
『一般会計と特別会計を合わせた国の純支出212兆円の約1割に当たる22兆円を段階的に主要政策の実行財源に組み替える。』
小沢代表はハッキリ合わせた総支出と言っているので、錯覚のしようがない。
特別会計は、これほど毎日マスコミが騒いでいるので知っている人は多いと思う。
計算の仕方に矛盾があるが言っても仕方ないので言わない。

ん〜そんなことを言われてもなぁ・・・

いくら小沢氏が自信満々で言われても、225兆円のうち国債に使う100兆円は存在しないのと一緒なんですが。

そんで225兆円から国債準備金を引いた120兆円のうち44兆円は年金と健康保険なので触ることができない、残った75兆円の中から一年に5兆円くらい使い道を変えるんだと言うことになると思います。

厳しいですが、まあ不可能ではないでしょう。

無駄をなくすと言ってもさすがに75兆円から5兆円を出すのは難しいので、結局5兆円だけ使い道を帰ると言っていることに等しいのです。

まあこれなら普通の主張です。

しかし当然、自民党の時にはもらえていたのに、民主党になったらもらえなくなる人が登場します。ここにさえ触れてくれれば、マニュフェストとしては及第点になります。

無駄を省くだけで年に5兆円ひねり出すといっているうちはまだまだです。

> 厚生労働省補助金 14.0兆円
 国土交通省補助金 5.4兆円
 その他補助金 5.3兆円

この辺がだいぶ削れそうですね。

それと、教育関係費も、こども手当てで直接親に教育費を渡すなら、私学助成とかいらなくなるので、削れるでしょう。

miraiさん初めまして

例えば社会保障のどのあたりを削りますか?

最近は自治体ではあまりに落札予定価格が低すぎて成立しない公共事業が続出していることはご存知ですか。これ以上公共事業費を減らすと、道路や橋や堤防の維持も困難になります。

それと、日本の文教費は世界的に見て低すぎるので、教育関係費は純増させた方がよいでしょう。

学校教育費の対GDP比率http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3950.html医療費の対GDP比率
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1890.html
社会保障給付費の国際比較
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2798.html
国民負担率の国際比較
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5100.html

日本の社会保障給付は少なすぎるので、純増を目指す方が良いでしょう。私も民主党が、負担増とセットで20兆円の政府支出拡大を目指すというのなら喜んで賛成するのですが・・・

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