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2009年2月16日 (月)

政府と企業の役割は異なる(追記あり)

陰暦 一月廿二日

 不況になったら企業の場合、不採算部門を廃止したり、効率化で経費を削減したりします。これは企業の目的が利潤をあげることだからです。

 サッチャー政権や中曽根政権が、民間の経営手法を政府に持ち込んで、一部で成功したため、政府の運営に民間の手法を持ち込むことがこの三十年間というものはやりました。けれども政府が完全に企業と同じ感覚で動いたらどうなるでしょうか。

 極言してしまうと、福祉というのは元々が不採算部門です。老人・子供・障碍者・失業者など、生産力が低い人たちのために出費をするのが福祉だからです。あまり政府の効率性を重視しすぎると弱者を切り捨てよと言うことになりかねません。

 国防も、戦争が起きない限り不採算部門のようなものです。吉田茂がいみじくも喝破したように、役立たずであり続けることが彼等の役割です。戦前みたいに四六時中軍人が忙しく立ち働いているような国は滅びます。

 不景気の時に、政府まで企業同様にリストラをすると、国内全ての部門が支出を絞ることとなります。すると誰も失業者を救ってくれないことになります。政府には最後の雇用者としての役割があります。不景気の時は政府はむしろ支出を増やすべきです。

 麻生内閣の財政拡大策が不評なのは、不景気なのに支出を増やすというのが、普段の仕事場で言われていることと正反対だからでしょう。ですが、政府と企業は土台から役割が異なるのです。

 これまた生活感覚とは離れてしまいますが、不況の時に政府に求められるのは、なるべく巨額のお金をばらまいてなるべく多くの人に職を与えることです。その結果として何も生み出さなくても構いません。大仏やピラミッドの建設でいいのです。完成した大仏やピラミッドが何も生み出さなくもても構いません、作っている間人々に賃金を与えることができ、働いているという誇りを与えることができればそれで十分です。

 政府は企業と逆で、好景気の時に効率化させて、不景気の時には思いっきり無駄なことをさせるべきなのです。

 ブッシュJr.時代のように好景気の米国がせっせと政府の効率化に励むのは正しいですが、今の日本のように不景気の時にせっせと政府が効率化したらデフレスパイラルに落ち込みます。小泉総理は口ではそのように言いましたが、その実改革をサボタージュしました。ですので景気はそれほど悪化しませんでした。需要拡大策をやってくれればもっと良かったのですが・・・

 総選挙立候補予定者アンケート(毎日新聞)

 民主党候補者だけが、景気回復よりも財政再建を優先するべきだとこたえています。民主党やマスコミは日本経済を破壊したいんでしょうかねえ。印象操作で麻生政権の評判を下げるのもいいですけれど、そのあとどうなるかは考えているのでしょうか。今の日本には一年だって遊んでいる余裕はありませんよ。

 今の日本人は「アメリカが不景気なんだって」「じゃあ公共事業でもやればいいじゃん」と分かっている癖に、「じゃあ日本も公共事業やればいいのかな?」と聞くと途端に「そんなの絶対ダメ!」と言うんですよね。どうにも支離滅裂です。あまりにもデフレ不況が長引くと人心が荒廃するのでしょう。

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