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2009年5月25日 (月)

衆議院選の争点がはっきりしました

陰暦 五月二日

 民主党の代表と幹事長が、政権を取った場合は四年間は消費税を引き上げないと明言しました。

 自民党はすでに一年前に、景気の動向を見て三年後に消費税率を引き上げると明言しています。

 これが最大の争点です。財源なしに予算の組み替えで福祉の拡充と経済対策ができる、と思う人は民主党に投票すればいいし、財源を政府に十分に与えた上で福祉の拡充と経済対策をやってくれという人は自民党に投票すればいいのです。堂々たる政策軸です。勝っても負けてもどちらも悔いがないし、失敗と成功もはっきりと分かります。

 麻生政権が三年後の増税を表明したのは去年ですので、三年後というのは平成二十三年(2011)になります。これに対して民主党は今年から四年ですので、民主党政権になった場合の増税は平成二十五年(2013)以降になります。

 増税なしで福祉の拡充と景気対策が打てればそれほど結構なことはありませんが、予算の組み替えなるものがどれだけ進むかは、新政権の政治力如何によって決まります。政治力が強ければ数兆円ひねり出せるかもしれないけれど、政治力が弱ければ数十億円に留まるかもしれません。捻り出せる金額は、あくまで未知数であるのです。

 福祉が必要としている金額は数兆円単位ですので、民主党政権になった場合は、どこまで福祉に金が回ってくるかはやってみるまで分からないと言うことになります。

 また、予算の組み替えと言うことは、当然もらえなくなる部門が出てくるわけで、その部門の人たちは困窮することになるでしょう。公共事業や国防が一番削られそうですが、その場合、道路や堤防の痛みや、不審船・潜水艦の襲来と言ったデメリットがあるかもしれません。

 それに対して、麻生政権が続く場合は、消費税引き上げによってはっきりと2011年から数兆円のお金が入ってくることが計算できるので、福祉の拡充もしっかりと目算が付きます。増税による消費の停滞が多少発生するかもしれませんが、これは福祉の拡充による安心と、医療介護部門の雇用拡大によって相殺されるはずです。

 民主党の打ち出の小槌を信じるか、自民党を信じて福祉にまとまったお金を与えるかどうかです。私は麻生自民の政策がいいと思いますけれども、これほどはっきりとした政策軸ができたのですから、どっちがいいかは個々人が決めればいいことだと思います。両者ともメリットもデメリットもはっきりとしています。

 成功しても失敗しても、日本人が自ら選んだことです。誰をも責めることはできません。これだけ争点が単純明快で、メリットとデメリットがはっきりしているのです。もう「騙された」は通用しません。非常に面白くなってまいりました。


 あとは中途半端な経済学者やエコノミストの動向ですね。景気は誰がどれだけ集めて使うかで決まります。増税で国民と企業から政府に金がいっても、政府が医療介護年金に収税額と同額かそれ以上使えば、結局は国民に戻ってくるので景気は悪化しません。ただし健康でドシドシ金を稼ぐ力がある人は政府に金を持っていかれて、弱者に福祉という形で金が向かうことになります。

 経済学者やエコノミストは、強い者が稼いで使えば景気が回復すると言っており、私も数年前まではそれを信じていたのですが、贅沢したってたかがしれている上に、結局強者は貯めたお金を国内では使わないで、海外で運用するというのは今回の世界的バブルとその崩壊ではっきりと分かりました。

 麻生政権としては、政府部門の消費の効用をきちんと説明できて、中途半端な経済学者やエコノミストを叩きのめすことができるスポークスマンの登場が待たれるところです。リチャード先生も十分に素質がありますが、一人だけでは身が持ちません。こういうのが大得意なのは竹中平蔵氏なので、ここはいっちょ大転向して頂いて、麻生政権を応援してもらえないものでしょうか。

 竹中氏が転向したと言うだけで大変なニュースになります。自民党から立候補までして大臣にまでなったのですから、今さら小さな政府論に固執して民主党政権に尻尾を振っても仕方がないでしょう。頼みの米国すら大きな政府に転換しているのです。むしろ麻生政権を応援した方がオバマ政権への受けがよくなるかもしれませんよ。

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