« 国債でもいいと思うのですが、 | トップページ | そういえば足利事件の時 »

2009年6月22日 (月)

バナナのたたき売りじゃないんだから

陰暦 五月三十日

無駄遣いの抑制で10兆円捻出(民主党)

 20兆円がいつの間にか10兆円になりました。 さすがに20兆円は無理だと思ったからその半分にしたと言うことなんでしょう。計数感覚がありません。何が無駄で何が不可欠な支出なのか実際は調べたことはないのでしょう。

 仕事をしていれば明白なことですが、無駄というものをなくすには細かいところから積み上げていかないと決して実現はしません。

 無駄遣いをなくすための目標値としてはいいかもしれませんが、それを確定した財源として扱うのは間違っているでしょう。

 また現在麻生政権が行っている租税特例措置などを中途で止めるなどして10兆円を捻出するとしていますが、税金や会計に関することを年度中盤でいじくると、それはそれは恐ろしい混乱が生じると思います。

 民主党には鉄火場で帳簿をあづかった経験がある人がいないのかもしれません。あるいはそういう人が財政政策のスタッフの中にいないのでしょう。恐ろしい話です。会計というのはそれはそれはデリケートな生き物です。甘く見ない方がいいと思いますよ。

 どちらにせよ、民主党がやると言っている家計や一次産業への補助金は恒久的政策でしょうから、いわゆる埋蔵金とか前政権が使うつもりだったお金の切り替えでやるのは無理があります。まあ、国民に先に与えておいて、「来年から補助金止めて欲しくなかったら消費税増税に賛成しろ」という作戦なのかもしれませんが、あんまり上品なやり方とはいえません。

 福祉のような恒久的な給付の水準を上げるときには、負担増とセットでないと国民が増長します。

 先に与えて、後から負担を上げるという作戦はおそらく通用しないと思います。支持率が滅茶苦茶下がりますから。民主党の政策を精査してみると、この手の朝三暮四的な政策が多いです。

 あとサービスを向上しようと思ったら、人を増やすか、従業員の給与を増やすしかありません。無駄を減らすとどっちも減りますので、無駄を減らした結果として行政サービス全体として質が向上することはあり得ません。

 また社会保険庁って再来年に日本年金機構になるのでは?だから社会保険庁の経費削減は恒久的財源とはいえないはずですが、それとも社会保険庁民営化は見直しなのでしょうか?社会保険庁が年金記録でミスを連発したのは、これもまた社会保険庁に人が足りなくて、アルバイトに頼ったからです。民営化や年金記録のチェックでてんてこ舞いの社会保険庁を更にリストラすれば、また何かミスが発生するのは目に見えています。

 結局民主党が政府の無駄遣いとやらを本気で減らそうと思ったら、社会保険庁とか農林事務所とかその他外郭団体とかの出費を絞らざるを得ないのですが、これってまさしく民主党の支持母体である官公労の牙城です。果たしてそんなことが可能なのでしょうか?名古屋市では河村市長が無駄を減らすと言いつつ、当の民主党市議や党員がそれに抵抗して結局市政はストップという状態に陥っているらしいのですが、これが国政でも再現されるのでしょうか。

 平成二十二年度予算は果たして年度内に成立するんでしょうかね。ようやく景気が持ち直してきたというのに、計数感覚がない連中に組織を委せるとどういう事になるかを知るための高い勉強代になりそうです。

 私としては次の総選挙ですんなり麻生さんに勝って欲しいですが、民主党の混乱は目に見えていますので、負けたとしても再起の機会は意外に早くやってきそうです。そのためにも今は王道を歩むべきでしょう。それで負けようが自民党が分裂しようがかまやしません。上杉鷹山や村田清風だって何度も抵抗を受けて一進一退で改革を進めてきました。麻生内閣と自民党首脳はこのまま進むべきでしょう。

 それにしても自民党内の反主流派と言い、民主党と言い、マスコミと言い、それほど福祉国家が怖いかねえ。国民よりもむしろあっちの方がパニックに陥っているのかもしれないな。政権は転がり込んできそうだけれど、これまで掲げてきた政策を実行したら、失敗することが目に見えている。これはつらいかもね。

 ここに来て「福祉国家」というキーワードがニュースに出てくるようになったので、まだまだ行けるはずと期待しています。逆に言うと、国民が増税のメリットに気がついたら最後、支持は麻生さんに雪崩を打って流れるので、新自由主義経済政策陣営としてはなりふりを構っていられないのでしょう。勝つべき民主党に投票しないやつは非国民とでも言いかねない調子です。けれども日本では秘密投票が確保されていますので、変な空気に左右されず好きな候補に投票すればいい。それこそ顔や星座で選んだっていいんですよ。マスコミから押しつけられた争点ともいえない争点にのせられるよりは、顔や星座で決める方がよっぽど主体性があります。

« 国債でもいいと思うのですが、 | トップページ | そういえば足利事件の時 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 民主党が考えているのが、ベーシックインカム(最低所得保障)であるのは分るんですよ。以前自分も書きましたが、財源は消費税約11兆円(5%)を基本として考える。これは売上税を導入する際の当初に霞ヶ関周辺でも社会福祉目的課税とする話はあったのに、社会党や共産党の増税反対で潰れる経緯が今なお続いています。
 4600万世帯のうち300万未満の世帯割合は約30%、一世帯当たり300万円を保障するための財源は約19兆円という考え方と世帯ではなく個人一人当たり年間60万円と言う考え方の2種類に大別されますよね。
 財源を消費税10%(約22兆円)とします。
 支出をカットする対象は、総務省、財務省は実質難しいので除外。
 厚生労働省(約22兆円)のうち、生活保護(2兆円)、年金(7兆円)、介護(2兆)の合計で約11兆円、増税分約11兆円を合計すると約22兆円となりますから、配賦を統合することで個人・法人の負担分を消費税へ転嫁することで、所得税及び法人税の課税所得は増加しますから、上記の部分は、所得控除対象を全て撤廃することとトレードオフになりますから、所得税・法人税は現行税率を維持しても実質増税になります。所得税約16兆円の税収のうち控除廃止分で約4~6兆円財源確保、法人税においても法定福利費がほぼ消費税に移行するので会社負担分の消失で毎月の社会保険料支払いが無くなり資金繰りが無くなる、ただし消費税になることで脱税はほぼ出来なくなるとともに、不払いは税務署等の権限により徴収は厳格化されます。
 こんなところではないでしょうか?

投稿: 保守系左派 | 2009年6月23日 (火) 06時49分

 民主党の政策は外交・国防をのぞけば、選択肢としてはありなんですよね。ただ「増税をしない」と言っているから全て嘘になると言うだけであって。

 今回の選挙は、対価なしでサービスが受けられると考えている厚かましい人間がどれだけいるかを知る試金石になると思っています。

 二年分くらいの予算はなんとかなるかもしれませんが、福祉のようにいくらでも増えかねない歳出における唯一のブレーキは、給付と負担がバーターであるという事実ですが、民主党の政策はこの大原則を崩しますから、かなり危険なことになると私は思うのです。

投稿: べっちゃん | 2009年6月23日 (火) 07時32分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/173723/45421448

この記事へのトラックバック一覧です: バナナのたたき売りじゃないんだから:

« 国債でもいいと思うのですが、 | トップページ | そういえば足利事件の時 »