問題は牧畜と貨殖ではないだろうか?
陰暦 十月十一日
「二酸化炭素と福祉は似ている」で少し触れましたが、「いぶき」の観測によると、地上の二酸化炭素排出源はどうやら沙漠とステップであるらしいのです。
多分岩石の風化と牧畜が二酸化炭素を大量に空気中に排出しているのだと思います。
植物には多少は二酸化炭素を固定化する効果はあるかもしれませんが、動物はひたすら二酸化炭素を排出するだけです。牧畜というのは、草地という薄い植物層を動物に置き換える事業ですので二酸化炭素排出量が多い。
それに現在の牧畜は、植生が回復するいとまも与えずに放牧を繰り返しますので、土壌が踏み固められて植物が育たなくなり、沙漠を拡大させることになります。
本当の意味で二酸化炭素排出量を減らし、森林や草地を守りたいのであれば、牛肉食をやめるのが一番効果があると思います。
また、福祉悪玉論や繰り返されるバブルの背後には社会の発展のスピードを越えて富を増やしたいという人間の貨殖癖があると私は考えています。
社会全体の価値の増加のスピードを超えて富を増やすことはできません。社会の発展よりも高いスピードで富が増えているように見えるのだとしたら、それは見せかけの富であり、バブルでしょう。
貨殖自体を否定しようとは思いません。
確定拠出年金や投資信託が、それ自体として価値を生んでいるのだとしたら、不必要に加入者を増やそうとする必要はないはずです。これらノンバンクがライバルの金融機関(銀行や政府金融)を攻撃し、加入者拡大に邁進するのは、確定拠出年金や投資信託にネズミ講的要素がやはりあるからだと思います。
価値を生み出すのではなくて、株式市場とか金融機関の口座に貯まっている資本の拡大によって富が増えたかのように錯覚する考え方が世の中をおかしくしているように思います。
豊かさというのはフローの拡大によってしか生み出されません。給与の拡大による消費の拡大、福祉支出の拡大による貧困層の生活水準向上。どちらにしろ「使う」ことでしか実現できません。
それに対して、資産拡大による見かけの富は、使うことができない富です。日本のバブルもサブプライムのバブルも、ベビーブーマーの貯蓄や年金積み立て拡大によって生じましたが、彼等が退職して貯蓄や積み立てを取り崩し始めた途端に弾けました。
バブルによる富の拡大は、ストックがたくさん貯め込まれているという「状態」に過ぎなかったのでしょう。このストックが、退職者の拡大によって、増加がストップすれば当然富が減るはずです。
より多く貯める考え方は、エネルギーにしても経済にしても、人間を幸せにしないと思います。逆説的ですが、エネルギー不足も、財政赤字も、もっともっと使うことでしか突破口は開けない気がします。
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