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2009年11月19日 (木)

予想通りというか

陰暦 十月三日

 人民裁判みたいだという非難と、各業界からの非難と、権限を侵害された大臣からの非難でどうやら事業仕分けは竜頭蛇尾に終わりそうです。総理大臣がこの作業には何ら法的根拠がなく、内閣で全て決めると表明しました。参加した国会議員と民間委員は内閣にいる有力者から睨まれるだけの結果に終わりました。ご苦労様でした。

 平成22年度の本予算の概算要求が95兆円ですが、こっから事業仕分けで引けそうなのが1兆円くらい。94兆円。来年度の税収は多く見積もっても40兆円。歳入不足は54兆円。

 第一次補正予算の停止で確保したお金は第二次補正予算に使うことになりましたので、これは当てにできず。埋蔵金の掘り起こしで確保できそうなのは1兆円程度。まだ財源が53兆円足りません。どうしましょう。

 ということでマニュフェスト項目の減額が俎上に載り始めました。予想通り過ぎて笑ってしまいます。これが7.1兆円ですので、全廃してもまだ46兆円です。公約の国債44兆円には足りません。

 日本にはまだまだ国債を買い入れる余力が十分に(おそらく200兆円くらい)ありますので、国債をバンバン発行すればいいだけなのですが(そうすれば政府支出が増えてGDPが拡大しますので、国債買い入れ余力が拡大します)、これをやると麻生内閣と同じになってしまいますので、麻生内閣の否定によって政権を奪取した民主党政権の存在意義に関わります。

 たとえ鳩山氏が予算作成前に失脚して、経済対策にまだしも理解がある菅直人氏が総理になったとしても、麻生内閣をなぞることは沽券に関わるでしょうからやはりできないでしょう。

 今の先進国が抱えている問題は需要不足であり、これを解消するには政府の財政出動を増やすしかありません。短期には国債を発行して公共事業(主に建設工事)を行い、長期的には増税や保険料の引き上げで財源を確保して福祉を充実させるしかありません。

 しかしどうも世の中需要が不足していることにしないと困る人が多いらしく、日本だけではなく欧州でも米国でもデフレのまっただ中で緊縮財政を唱える人たちが人気を集めています。メディアが社会の連帯を否定して政府の悪口ばかり流してきたツケですね。

 そしてメディアの後ろには増税されると困る資産家たちがいるのでしょう。

 それにしてもなんだってそこまでバランスシート不況を認めたくないのかな。多分需要が無尽蔵に生まれると言うことにしないと、投資信託とか確定拠出年金がビジネスとして破綻するからノンバンクに関わる人たちはそれを飽くまで認めたくないのではなかろうかと私は考えています。この先先進国では国債以上の利率はあり得ないと言うことになってしまうと投資信託や確定拠出年金が破綻することがばれてしまいます。

 メディアは賦課方式の公的年金が破綻すると宣伝していますが、実はビジネスとしてずっと危険度が高いのは民間の確定拠出年金の方なんですよね。公的年金バッシングは、ビジネスとして危険度が高い民間の確定拠出年金のリスクから市民の目をそらすためのプロパガンダなのではないか、そんな仮定をしたくなりました。

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