普天間政変(三)
陰暦 十月二十三日
次に分かりやすいのが小沢民主党幹事長。彼はどこをどう間違えたのか分かりませんが、英国流議会制民主主義を実現するためには官僚を国会から排除しなけ ればならないという使命感に燃えています。英国に住んでいて今でも記事などでウォッチングしている身としては、彼がどこの世界のエゲレス国を見ているのか よく分からないのですが、どうやら本気のようです。
小沢氏は多重人格のヶがありますので、表向きは英国流議会制民主主義と言うことにして、その実憲法外機関である政党に全ての権力を集める態勢を作るつもりなのでしょう。
日本国籍を持つ人間である官僚の国会での発言を封じることは明白な憲法違反です。案の定社民党が強硬に反対しました。小沢氏は国会改悪の臨時国会提出を断念せざるを得ませんでした。これについてかなり腹を立てていたらしいことが報道されています。
しかし、今回の普天間問題で社民党の福島代表は、憲法を守ることよりも自分の再選を優先してしまいました。沖縄の議員が代表選挙に立候補を仄めかしたのは小沢氏の差し金だろうと私は思っているのですが、福島代表は普天間問題で政権に打撃を与えて自分は再選されるのと引き替えに、国会で官僚を発言を封じる法律に賛成することを約束しました。
というわけで、小沢氏としては今回の騒ぎは社民党の福島党首に恩を売る絶好の機会になったのでした。
この結果参議院選挙は困難になりましたが、その場合は公明党か自民党の一部と手を結べば政権を維持できると思っているのでしょう。選挙に負ければ民主党は動揺し、それによってますます自身の権威を高めることができると彼は思っています。彼の権力の源泉は公職になく、民主党最大派閥の長であることによるものですので、内閣に入っていなくても、それどころか幹事長を辞めても、民主党の代表になろうとすれば彼の言うことを聞かざるを得ないのです。
また彼は、「Aに媚を売るためにはAの敵のBの悪口を言えばいい」という単純な世界観を持っているようなので、これからは支那の時代だと思っているらしい彼としては、米国を困らせれば支那が喜んでくれるものと信じ込んでいるのでしょう。もちろん胡錦涛は喜んでくれるでしょう。日本が自分から弱体化してくれるという意味合いで・・・
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福島瑞穂が普天間基地の県外移転、特に国外移転を主張しているのは決して沖縄県民や日本のためではない。
福島瑞穂が決して語ることのない真の意図は、祖国・北朝鮮に対する米軍の軍事的な脅威を無くすことである。
これらは、福島瑞穂にとっては一歩も引けない重要問題である。
鳩山政権は連立なしでは、参議院で過半数を取れないという弱みに付け込んでいる。
仮に、彼女の発言の結果として、鳩山政権とオバマ政権の間に亀裂が入れば、彼女は小躍りして喜ぶこととなる。
彼女の政策は、夫婦別姓、外国人参政権など、およそ日本人なら到底考えられない政策であるのが大きな特徴である。
投稿: 福島瑞穂の隠された意図 | 2009年12月 9日 (水) 10時12分
社民党が反米であることは間違いありませんが、普天間移転を妨害することが支那や北朝鮮の利益につながるかというと、そうは言えないと思います。
米国は普天間の代替施設が準備されない限り、海兵隊の移転もしないといっていますので、このまま問題解決が長引けば沖縄に大兵力が張り付いたままとなります。
これは支那や北朝鮮にとってはむしろ望ましくない事態です。
だから今回社民党と国民新党が反米にいそしんでいる割りには、支那や北朝鮮から全然援護射撃がない理由だと思います。彼等としては「お前ら余計なことするな!」と言いたいのではないかと。
問題は現状が固定化してしまったときの沖縄県民の落胆です。普天間の危険は除去されませんし、辺野古沖に落ちるはずだったお金もパーになります。このことは回り回って、民主・社民・国新への怒りに変わるはずです。次の総選挙では彼等は沖縄から一掃されると思います。
投稿: べっちゃん | 2009年12月 9日 (水) 18時16分
つまり民主・社民・国新ともに沖縄県民の目先の支持に汲々とするあまり、沖縄の人たちの本当の長期的な利益を犠牲にしているのです。
沖縄の人たちもいい加減にこれら反米勢力が沖縄を食い物にしていることに気がついて、彼等を拒絶しなければなりません。これら反米勢力が沖縄の自立を阻み、沖縄を日米から金をせびる乞食にしているのです。
もっと貿易とか観光等、沖縄が自立できる道を探らないといけません。そりゃ反米勢力は沖縄の人たちの自尊心を一次的に満足してくれるでしょうが、それではいつまでたっても沖縄は豊かになれないと思います。
投稿: べっちゃん | 2009年12月 9日 (水) 18時25分