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2010年1月31日 (日)

日銀と銀行(一)

陰暦 十二月十七日

 十年以上もデフレが続く日本のような国で中央銀行はどういった集団となる恐れがあるかについて考えてみました。

 デフレから抜け出すためには低金利を続けて、そして日本銀行が市場に資金を供給し続ける必要があるという合意ができたのは喜ばしいことです。これまで民主党は日本銀行が低金利を続けているから、預金が増えなくて消費が盛り上がらないのだと自民党の政府を非難し続けてきました。しかし与党になってようやくお金を借りる側のことも考えなければならないことを勉強して、低金利政策を続けるように日銀に要請するようになりました。これまでの主張を翻したことに対する説明がないことに多少抵抗を覚えますけれども、これは進歩ですので深くは追窮しません。

 ただ今度は民主党に低金利政策に対する過剰な期待が生まれてしまったようです。企業も投資をしたがらない、雇用も延びないから家計も消費をしたがらないそのような時に日銀が金をばらまくだけで景気が良くなることはありません。結局政府が金を使うしかないと言うことに気がつくまで後少しでしょう。しかしこれは財政の拡大を「無駄遣い」として攻撃し続けてきて、そのことに支持の基盤がある民主党には難しいかもしれませんが。

 2000年と2007年に日銀が金利を引き上げて脆弱な経済成長を叩きつぶしてしまったことは経済に詳しい人なら薄々感づいていることです。これまで日銀のこの不可解な決断の原因について、バブル景気の時に金利引き上げが遅れたことでバブルが膨らみすぎて被害を拡大させてしまったことで日銀は羮に懲りて膾を吹くようになってしまったんだとか、いいや国債の利払い費が増えて財政を圧迫するのが恐いので1%のインフレすら日銀は赦すことができないんだとか色々と言われてきていますが、何だかしっくり来ません。

 日銀のホームページの中には日銀の研究員が書いたペーパーが転がっていまして、それを読めば日銀の中にも低金利政策の必要性とか、企業が投資をせずに債務の返済に走るバランスシート不況について気がついている人がいたことが分かります。だから日銀が今現在の経済学の主流の考え方に固執して柔軟な政策運営ができない状態に陥っている、という推測も当たらないんじゃないかと私は思っています。資金需要がないこの時期に資金をじゃぶじゃぶ供給したところでインフレがあり得ないことも日銀は知っていますし、消費が盛り上がっておらず企業の設備投資に頼っているこの時期にたとえ0.1%でも金利を引き上げることが何を意味するのかも日銀は知っていました。

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