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2010年4月14日 (水)

兵を去る、食を去る、

 支那の海軍の艦隊が南西諸島沖で大規模な演習を行い艦隊を組んで島列を突っ切って外洋へ出ました。

 この事件はこの記事と関連があります。温首相、5月末に来日 「食品安全の覚書」合意へ

 要するに中共は餃子事件や残留農薬事件に絡んで日本政府に詫び状を書かされるわけです。その憤懣やるかたなさが艦隊を使った嫌がらせに現れています。

 支那の海軍の嫌がらせを止めることができない日本の自衛隊のふがいなさも相当なもんですが、標題に掲げたように兵よりも食の方が大事と孔子も言っていますのでこれは明らかに日本の勝ちです。

 これは孔子に弟子の子貢が政治の在り方を尋ねた時に出てきた言葉です。孔子は「兵と食と信用が必要だ」と答えます。それに対して子貢が「どうしても維持ができなくなった時に何を捨てますか?」と尋ねます。よい質問です。孔子は「まず兵を」と答えます。子貢が同じ質問を繰り返します。孔子は「次に食を」と答えます。そして有名な「民は信なくんば立たず」という言葉が続きます。

 肝心の食の部分で信用を失った中共政府は国内的にかなり威信を失ったことでしょう。日本とはレベルは違いますが(日本人は味にこだわる、支那人はまず食えると言うことにこだわる)、食に関する関心の強さは支那人だって相当です。これは孔子の言葉にも現れています。肝心の食について嘘をついていたと夷狄に頭を下げたわけですので、これは日本人が思っている以上のダメージなのです。

 鯨、餃子と農林水産省の輸入を取り扱う部門は土壇場で日本の政府の信を守っています。専業農家も生産性は上がっていますのでよくやっています。日本の農政でおかしいのは農協の基金や農産物の流通が関わる部門です。農業の中で金融と大企業に関わる部門なんですね。

 私は金融に関する蔑視の感覚とか大企業を敵視する考えはないですが、日本政府が金融とか大企業に関わるとたいがい碌でもない政策ばかり実行するので、政府は金融と大企業については余計なことはしないで反社会的なことをしたら取り締まるだけで良いと思いますね。金融を振興しよう、大企業を助けよう、日本の政府がそういうことをすると必ず失敗していますから。

 経験的に言って、日本を含めた東アジアの政府というのは論語に書かれた以上のことはできないです。論語で推奨されている範囲内のことをやる時は政治家も官僚も活き活きとしているのですが、それを踏み出した途端に政治は精彩を失い、汚職の影が差し、民衆も拒否反応を起こし、経済も活発さを失います。欧米で政府の仕事とされていることでも、論語に書かれていないことはできないようにもう私たちの頭の中に擦り込まれているんです。

 

 だから自民党にしても民主党にしてもまず論語をテキストとして、マニュフェストが論語に合っているか外れているかをチェックしたらどうでしょうか。今まで人気がなかった政策も、論語で使われている論理で訴え直せば国民の理解は得られるはずだと私は確信しています。論語の影響は思っている以上に強いです。

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コメント

 こんばんは、べっちゃんさん。
 珍しいところにコメントを残してたのでちょっとびっくりしたんですけど。
 Baatarismさんのところのコメントは拝見させてましたから。

>私は金融に関する蔑視の感覚とか大企業を敵視する考えはないですが、日本政府が金融とか大企業に関わるとたいがい碌でもない政策ばかり実行するので、政府は金融と大企業については余計なことはしないで反社会的なことをしたら取り締まるだけで良いと思いますね。金融を振興しよう、大企業を助けよう、日本の政府がそういうことをすると必ず失敗していますから。

 民主党の「○○業法」を無くせは、中小企業の国による保護と育成の廃止なんですけど、結果として、大企業が国の制約を受けずに自由に取り締まる権限の源泉たる「法律」の消滅を求めているんですよ。

 あれは、あの働き方を拒絶する側も認めようとしている側も両方とも忘れていることなので書きました。

 全然現代に特別な現象じゃないんですよね。

 働き方に関しては昔の方が自由度が高かったと思います。昔の本なんか読むと、みんな結構長期休暇を気軽に取ったりしているし。大臣とが大学者になった人も、神経症(おそらく鬱)とか労咳で一年二年休んでいる人はそんなに珍しくありません。ひどい労働条件も多かったんでしょうがね。

 産業振興策を止めようという民主党の主張はそれなりに筋が通っていると思います。浮いたお金でやろうとしていることは無駄なことが多いですが(笑)

 規制はある程度必要だと思います。

 強い大企業と大多数の低賃金労働者という世の中を作らなければこれからは生き残れない!という主張はありだと思うのですが、民主党はその正反対をことを選挙中は言っていましたので、選挙民を騙しています。

 男子の一般職の話は、以前に商社でも同様の話が昨年の就活の際も出たんですよ。
 総合職と一般職の職制が分かれていることに対する批判なんでしょう。といっても大企業の中の正社員の雇用形態の話であって、中小零細企業からすれば、そういうのってないので、何の話でしかありません。べっちゃんさんの言うとおり、昔からあるんですよ。
 ただこの時期にわざわざ記事にして騒ぐのは、
>強い大企業と大多数の低賃金労働者という世の中を作らなければこれからは生き残れない!という主張
に方向を持ってゆきたい意向が働いているような気がします。
 正社員=総合職,低賃金労働者=一般職=同一労働同一賃金

 労働関係の法律の詳細を見ていると「・・・ただし従業員〜人以上の事業所に限る・・・」というのが多いです。結局そこでほとんどの企業は除外されることになります。

 マスコミは大企業の労働問題しか取り上げないし、法律も大企業相手の法律しか取り上げません。

 だらか、日本人の九割が中小企業で働いているのに、大企業の問題で怒ったり、大企業の問題が解決したら(自分の環境は何も変わっていないのに)安心したりしています。おかしな話だと思います。

 業界紙とか地方紙がかつてはそれを埋めていたのでしょうが、今はどうなんでしょうね。

 濱口氏も「地べたをはいずり回る」を連発しているわりには興味は大企業に向いています。小さい事業所の話も取り上げていますが、全体の中で見れば大企業に属する規模です。そもそもEUと銘打っている時点で目指している方向が明白なんですよ。EU大陸諸国は大企業が多い世界ですから。

 べっちゃんさん、こんばんは。
 前々からは判っていたんですけど、戦後の労働問題を官公労と大企業労組(連合)が主導してきたことがあります。それによって、社会全体の目標というか指針を全国民に掲示する。という高慢な部分が確かに残っているのだと思います。世界的に見ても、中小零細企業を保護している日本は奇異にうつるのでしょう。悲しいことではありますが、日本の中産階級を根絶やしにしたいとしか思えないんですよね。EUのISO取得企業以外の排除をみていると、レイシズムとはこのように「きれいな排除」を行うのかと考えさせられます。

 米国や英国は中小企業が多いし、政府もそれを保護していますよ。

 法律を遵守するには企業体力が必要です。労働法規の遵守は、結局中小企業を淘汰させて、大企業への集中を招きます。

 現場を知らない左翼がかった政治家やジャーナリストが頑張れば頑張るほど、地場の中小企業がつぶれて一極集中が進むことになるでしょう。

 労働者の生活を改善させる一番の早道は景気を回復させることに尽きます。

 法律にやたらと詳しい人が細部にこだわればこだわるほど労働者の生活は悪化すると言うこの悪循環。

 本当の意味で国民の大多数を救う経済拡大策をなぜか庶民の味方面した人がつぶして、最終的に資本家を利する結果にしかならないのは何ででしょうね?

 バブル崩壊後の考え方に、「業者が多いことが悪い」というのがあります。業者数を適正な数に削減するために業法を強化したことがあります。ですが、業者数は逆に倍以上に増えたんです。憲法に定められた自由権を制限できない以上当然の帰結です。
 労働法等の厳格適用は、そういった意味でも、中小企業の淘汰と消滅による「業者が多いことが悪い」の改善と考えているのだと思います。
 資本家は判っててさせているのだと思います。彼らが騒げば騒ぐほど、大企業は有利になるのですから。民主党が騒いだ、「耐震偽装問題」ですが、この後の法改正の流れは、個人の大工さんや小規模工務店は、事実上住宅を建てられなくなります。ハウスメーカーとゼネコンが圧倒的に有利な経営環境が整えられるわけです。
 「事業仕分け」も同様で、中小企業や地方の内需維持システムの一環である、関連団体を叩くのも同様です。大企業にとっては非常に有利な経営環境になります。ですから「派遣労働問題」も同じ構図だと自分は考えています。大企業には黙っていても優秀な人や一般労働者が集まります。中小企業は募集してもなかなか集まりません。「派遣」によってかろうじて労働者を確保しているところも多いと思いますから。
 

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