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2010年4月14日 (水)

一匹や二匹捨てたくらいで・・・

陰暦 三月朔日

 昔から不思議なことがありまして、帰化動植物のことです。

 先日もニュースで捨てられたペットのミドリガメが増えて在来種の魚や亀などを脅かしているという報道がありました。そしてコメンテーターのお決まりの現代人の無責任さ批判となるわけですが、ペットが捨てられて(逃げ出して)大増殖するという動物の帰化のパターンが本当にあるのか疑問に思っています。

 日本全国で繁殖するようになった代表的な帰化植物というとセイタカアオダチソウ(鉄道草)、アメリカザリガニ、ブラックバス、どれも業者が持ち込んで積極的に日本中に移植した生物です。鉄道草は花が少ない秋にミツバチの生産性を上げようとして養蜂業者が蒔いて歩きました、アメリカザリガニは戦中戦後の食糧難の時に国策で増やされました(もっと前に食糧用として移植された、あるいは輸送船に付いてきたという説もあります)。ブラックバスとブルーギルを釣具屋が殖やしたのは有名な話です。

 繁殖をするためには一定数いないと無理です。一般人が散発的にペットを放したところで繁殖は難しいと思います。帰化動植物の原因を一般人の管理不行き届きだけに帰するのは間違っているのではないかと思います。

 ミドリガメやアライグマなどで私が推測する原因は、ペット養殖業者の管理不行き届きです。溜池のような場所で亀や蛙を養殖すればいくらでも逃げます。アライグマも自分で穴を掘ったり、小屋の隙間から逃げます。廃業で捨てられる場合もあるでしょう。売れ残りを積極的に捨てる業者もいるかもしれません(つがいになると増えすぎて困るから)。

 たいていペットの養殖場は湿地とか森林など、元々その生物の生育環境に近い場所に立地していますので、逃げても増えやすいのです。それにペットの養殖を専業にしている人はあまりいませんが、副業としてやっている農家とか動物好きは日本中にいます。

 ただ、私は帰化植物を取り締まっても仕方がないだろうし、駆除は不可能だと思っています。在来の魚とか亀の成育数が減っている主因は環境の悪化です。ブラックバスやミドリガメにしても、在来種が住めないようなコンクリートで護岸されて、水流が激しい川とか水の出入りもないような汚れた淀みで、元々在来種には住めないような場所です。

 在来種の保護の決まりを作って、取り締まりが困難な業者については不問で、取り締まりやすい一般人のペットについては取り締まっても、帰化動植物は減りません。いつまでたっても効果のでない注意喚起が続くと言うことになります。あるいはそれが目的なのかもしれませんが。

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