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2010年6月29日 (火)

政局に強いお二人

陰暦 五月十八日

 参議院選挙戦も中盤に入ってきて、政局に強いと定評のある二人の人物が動きを見せ始めました。どういう意図を持った行動なのか分析してみましょう。

小沢前幹事長、執行部の公約修正を痛烈批判(讀賣新聞)

 自身の政治資金問題で逼塞状態にあった小沢が、反執行部で気勢を上げたというニュース。これまで、人気がある(と思われていた)菅氏を御輿に担ぎ上げることで選挙に勝利し、それにより訴追を逃れるという消極的な姿勢を通してきた彼が、にわかに積極的に動き始めました。

 もともと反小沢色が強い菅氏の周辺による党運営に不満があったと思われます。菅氏が選挙に勝利すれば、小沢は訴追こそ逃れられるかもしれませんが、政治家としては失脚です。しかしここに来て政権が消費税でつまづいて参議院における過半数維持があやうくなってきました。そうなると小沢としては、むしろ選挙には負けてもらって早々に菅氏を追い落とし、次の代表戦で自分の息がかかった人物、もしくは自分自身が総理になろうと考えても不思議ではありません。

 それに小沢氏には平成20年末に大連立を持ちかけて失敗したという前歴がありますが、民主党が今回の選挙で負けて自民党との大連立が避けられなくなれば、これがプラスの意味を持つようになります。あの時大連立に反対した現執行部が、今さら自民党と同じ政策を掲げ、選挙後の大連立まで示唆するとは何事かというのが彼の言い分でしょう。

 もう一人はこの人

小泉元首相「自民はしばらく野党に」(日経新聞)

 小泉さんが、大きな政府・福祉国家に反対なのは周知の通りです。彼は「歳出を削ればいずれ国民の方が音を上げて、増税してでも行政サービスを拡充してくれと頼む」という主旨のことを発言しています。平成18年の骨太の方針で社会保障費の自然増からの毎年2,600億円削減(医療・福祉関係者からかなり評判が悪かった政策)を決めたのも小泉さんです。

 小泉さんの輸出産業優遇策は私個人にとっては非常に有りがたい政策で私もそれゆえに支持していたのですが、社会保障のひどい状況を知るにつけ(まだ若いのでお世話になることは少なかったので当時はよくわかりませんでした)、小泉さんの小さな政府は今の日本を不幸にすると思うようになりました。

 さて、民主党が参議院選挙で過半数維持が困難になりつつあり、菅政権は自民党との連携を模索しています。すると、自民党と民主党に分かれて勢力を削がれていた福祉国家派の大同団結が実現します。これは、小さな政府、雇用の非正規化による人件費の削減、デフレと政府系金融機関の弱体化による民間金融の肥大化を狙う小泉さんを中心とする新自由経済主義派にとってはどうしても避けたい展開です。

 そこで、大連立を潰すための予防線を今から張っているのでしょう。

 小沢も小泉さんも、右から左までのごった煮政党の中で、足を引っ張り合うことで自分の主張を通してきた日本の党人政治家の典型のような動きを見せています。しかしこれこそが日本の政治をわかりづらくさせて来た元凶であり、今こそ主張によって政治家はつながり合うべきと私は思います。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

民主党は消費税を10%に上げて、集票のためのバラマキ財源を確保しようとしている。
子ども手当などの民主党の得意とする各種のバラマキを全廃後に消費税をあげるのならよい。
低所得者の税負担を軽減するために、食料品の消費税率は今まで通り5%とすべき。
科学技術と経済に無知な蓮舫は、消費税を上げなくとも事業仕分けで税収が得られると愚かにも考えているらしい。

投稿: 左巻き菅 | 2010年6月29日 (火) 19時53分

 消費税引き上げとばらまきを同時にすると、血税が効果の薄い政策に投じられたことがハッキリしてしまいますので、その不真面目さに国民は怒るのではないでしょうか?

 おっしゃるように消費税で民主党がミソをつけてしまったのは、上げた後にそれを何に使うかがハッキリしていないためなんですね。ばらまくのか、産業振興に使うのか、福祉に使うのか、政府債務を返還するために使うのかハッキリしない。

 民主党としては一番に人気がありそうな使い道にすれば票が取れると読んでいたのでしょうが、その機会主義的な姿勢こそが菅政権の支持率低下の原因でしょう。

 まあ九月の代表戦は乗り切るのだろうと思いますが、参議院の多数派工作を巡ってまた主張がぶれまくり、菅政権の支持率は下がる一方でしょう。何か僥倖でも起きて参議院選挙で大勝利するならともかく、それができなければ菅政権は秋には支持率20%を切って年内に退陣すると思います。

投稿: べっちゃん | 2010年6月29日 (火) 20時51分

公約《マニフェスト》も大事ですが、思想・実績も大事ですよ。

たとえば、
A党 外国人参政権推進 夫婦別姓推進
B党 外国人参政権反対 夫婦別姓反対

各政党・候補者の思想・実績は
選挙前.com http://senkyomae.com/
国民が知らない反日の実態 
http://www35.atwiki.jp/kolia/

などをごらんください。

投稿: 一読者 | 2010年6月29日 (火) 23時10分

 ネットが普及したおかげで普通の人も政策についての情報が得やすくなりましたよね。

投稿: べっちゃん | 2010年6月30日 (水) 21時33分

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