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2010年8月 7日 (土)

ねじれているのは・・・

陰暦 六月二十七日 【立秋】

財政出動路線に戻れ…「反菅」会合に延べ250人(讀賣新聞)

子ども手当「上乗せ断念」 来年も1万3千円、追加財源確保は困難(産経新聞)

子ども手当、支給額の増額検討=財源は政府内で議論−長妻厚労相(時事通信)

民主党の旧民社グループ、独自候補の擁立を確認

菅首相の論戦相手、「小沢系」ずらり 衆院予算委 

 首相はマニュフェスト項目の実施の縮小と予算総額の現状維持を主張しているが、党内最大派閥の小沢派と第二派閥の鳩山派が財政拡大を主張。それに厚生労働大臣が同調して、首相や財務大臣と全く正反対のことを言っている。閣内不一致。

 同じく経済財産業大臣と文部科学大臣を抱えている旧民社派が、代表戦で菅総理以外の候補者を出すことを表明。これも閣内不一致。普通は閣内にいる人はそういうことをおおっぴらに言わない物です。

 幹事長時代には政府と党の一体化を主張していたはずの小沢が、子分に命じて予算委員会で首相を窮地に陥れようとする。議論の活発化は望ましいがあまりに御都合主義。結局自分が党の要職についている時は政府と党の一体化によって権力を握ろうとし、党の要職から外れたら政府と党は別物と前言を翻してで国会の審議で政府を揺さぶることによって権力を握ろうとしているだけ。全く理念がない。

 自民党の谷垣総裁が、与野党協議を求めるのならまず民主党の中で統一見解を作ってくれといっていましたが、とどのつまりはねじれているのは衆議院と参議院の多数派なのではなくて、民主党の党内だったということでしょう。政権を構成しているのが少数派で、党内野党が多数派。野党が足を引っ張る前に民主党が政府を引きずり下ろそうとしている。これでは何も決まらない。

 自民党の党内抗争に嫌気がさして国民は民主党を選んだわけですが、民主党もまた同じ穴の狢だったというわけです。

 それもこれも、政党の中に右から左までほぼ全ての主張がそろっていて、どの政策が実現するかは党内の権力争いによって決まるという日本の政党の特殊性が原因です。これは高度成長期のように、大目標が決まっていて、路線対立は程度の問題だった時代には通用しますが、国家の大目標それ自体を政治家が論じなければならない今のような時代には百害あって一利なしです。やはり税制や社会保障を分水嶺にして自民党と民主党が割れて、主張が近い物同士でくっつくべきだと思いますね。

 まあ小沢一郎や鳩山由起夫や中川秀直のあたりはどっちにしろ数が多そうな方に付いてくるつもりなのでしょうが。こういったトロイの木馬が紛れ込めないようにするために、福祉国家派は連中から今の内に言質を沢山取っておきましょう。

 それと民主党のばらまきは財政拡大とはちょっと違います。あれは政府のお金を家計の預金に移動する政策ばかりですので、雇用拡大効果は低いです。何度も言うように金融機関が喜ぶだけです。需要を創出するのならば公共事業とか介護の業者を増やすとか保育所を増やすとか、政府が直接人を雇うような仕事をしないと意味がありません。家計や企業に金を渡せば彼等は政府よりも上手に使ってくれるはず、という経済学の常識は今の先進国には通用しません。

 お金が回転して雇用が増えて生活水準が上がることを「資源の最大活用」とすると、一番効率が悪いの金の使い道は貯蓄です。だから今の先進国で一番効率が悪いことをしているのは家計や企業であって政府ではありません。

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