権力闘争モード
八月二十日
中共内部は権力闘争モードに突入したようです。各所で中央の統制から離脱する動きが見られます。ターゲットは胡錦涛と温家宝でしょう。この二人が巻き返すか、失脚するかは予断を許さない状況にあります。何も起きないかもしれないし、明日にも天安門事件のようなことが起きるかもしれません、何が発生しても不思議ではない状況になりました。
反体制側は民衆から遊離していますので、大衆による暴動は発生しないと考えられますが、追いつめられた反体制側が胡錦涛と温家宝を窮地に陥らせるために日本人に対するテロに走る可能性があります。在支邦人におかれましては身の安全を第一に考えて行動するようお願いいたします。
それにしても支那は愚かなことをしたものです。これまで十年間で貯めた外交的得点がこの半月で全てパーになりました。藤田組の職員拘束など誘拐に等しくテロ国家指定を受けてもおかしくない行為です。せっかく(?)ギクシャクしていた日米関係は修復され、しかも米国に尖閣諸島が日米安保の適用範囲であると表明までさせてしまいました。さらに南沙諸島にも米国は関与する姿勢まで見せています。これは支那にとって天安門事件以来の外交的損失となりました。
とまあ外交的には日本の完全勝利に近いのですが、菅政権は見せ方が下手すぎますね。本当は得点なのに国民はこれを大失点とみなすと思います。日本の内閣もまた中共の中枢と一緒で事変の全容を把握しておらず、出先の個別判断に振り回されています。これもまた満洲事変や柳条湖事件の時ので出先機関の暴走を彷彿とさせる状況です。細部への精通をもって政治主導と勘違いして大局を見ていない民主党全体の通弊が日本側の混乱の元凶でしょう。
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あの漁船の船長もただの漁民ではなく、軍人なり工作員の可能性もあるようですね。反体制派の手のものだったのでしょうか。
中国の失点が大きいのは確かですが、日本も人質を取られたら腰砕けになると見せつけたのは日本の失点ですね。まあダッカハイジャック事件やペルー大使公邸事件でバレバレなんですが。
現在の最優先課題は尖閣諸島海域の安全の確保です。沖縄の漁師が尖閣諸島海域での漁を自粛するようになれば中国の思うつぼでしょう。
投稿: mikura | 2010年9月29日 (水) 01時07分
極東ブログ
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2010/09/post-0f3e.html
内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/2010/09/26_1027.php
上記ブログ記事はべっちゃんさんの見方に近いようですね。ご存じかもしれませんが参考までに。コメント欄のひどさに失笑しますが。
投稿: mikura | 2010年9月29日 (水) 02時07分
mikuraさん、おはようございます。
いくら民主党が阿呆だといっても即座の釈放がどういう風に見られるかは分かっていたと思います。胡錦涛と温家宝がよっぽど危険な状態にあり、先方から泣きが入ったのだと私は見ています。
せめて10月1日の拘留期限くらいまでは捕まえておくべきでしたね。今回の措置は官僚の提案してきた落とし所ではあったのでしょうが、官僚に一任してしまえば、そりゃ官僚はそのまま即座に落とし所で決着させようとします。
逆に官僚が政治的な判断をして、向こうを焦らすようなことをしたら三権分立違反なわけで。
最悪でも土日くらいは釈放を待った方が良かったと私は思います。
でもこれで信濃周辺諸国に危機感が強まり、米国としても国内で「暴支膺懲」の世論を醸成しやすくなるので日本にとってそう悪くはならないでしょう。菅政権は吹っ飛ぶかもしれませんが。
投稿: べっちゃん | 2010年9月29日 (水) 07時32分