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2011年1月26日 (水)

デフレ不況とは黒字倒産なり(二)

十二月二十三日

 では実際のところ日本の貿易の「決算」はどのような状況なのでしょうか。1970年以降の日本の経常収支と資本収支、そしてその差額の推移をグラフにしました。

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 日本の経常収支は1981年以降黒字が続いています。1985年以降は10兆円前後で推移しています。毎年10兆円の売掛金が海外に溜まっていることになります。

 日本の資本収支は1981年以降2003年まで赤字です。これは戦時賠償金を支払っている、借款の返済をしている、貿易の代金を外国に支払っている、もしくは海外の資産を購入していることを意味します。80年代以降は海外の資産購入でしょう。

 2003年と04年に資本収支の大きな黒字があるのは溝口介入による円売りドル買いです。

 すなわち円高によって売掛金が減価しているので、国内に代金を持ち込まずに、海外で貿易黒字を運用していることを意味します。その累計額はおよそ400兆円にも上っています。日本が世界一の債権国といわれるゆえんです。

 つまり日本が世界一の債権国であるというのは、ところをかえれば、貿易の代金を取りっぱぐれていることを意味するのです。

 この海外資産は、いずれ日本の生産力が落ちて、貿易で稼げなくなったときに役に立つだろうといわれています。利子収入が入ってきたり、あるいは資産を切り売りすることで外国から収入が得られるというわけです。米国や英国は今その状態にあります。

 海外に資産を蓄積するのは大変に結構なことですが、売掛金の回収ができていないということは、海外に資産が蓄積された分、どこからか富の補給をしないと国富が減少していることになります。

 その国富の補給がマネーサプライです。

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