マニフェストは見積書ー買った方も悪い
今回の大災害によって、国家というものがいかに大事かということがわかったので、これからの政治のやり方は、まず国家に必要な機能は何であるかを考え、そのために必要なお金を算出し、それをどうやって集めるかという観点でやっていくべきだと思います。
必要とあらば、増税でも、国債の日銀引き受けでも、政府紙幣の発行でも何でもやってお金を集めるべきです。これはプロダクトアウトの考え方で企業では許されないのですが、国においてはむしろプロダクトアウトで考えるべきかと思います。
今回の災害により、国家を不要な物と考えて、そこからいかに金を引き出すかを政治家の役割とする、新自由主義とネオリベラルは完全に破綻しました。
今回きちんと仕事をする国家の姿を見て思ったのですが、国家というのはこのように国にしかできない仕事をするべきで、お金を配るのは国の仕事ではないのでしょうね。そういう意味では産業振興といって産業界へ金を配るのに夢中だった自民党のやり方も本来の国のあり方からは外れているし、生活者優先とかいって個人に金を配る民主党のやり方も外れているし、国自体を縮小させて減税せよというみんなの党やポピュリスト首長も外れていると思います。
国防、教育、公共事業、経済活動の監視、消費者の保護、福祉にしても金を配るのではなく医療や介護といった業務で考える、何をするかで考えるべきなんでしょう。(最終的に仕事をするのは民間というのはありだと思います、つまりお金を配るにしても国としての仕事とセットでという意味です)
何をやるか考えた上で、財政規模が縮小するというのならそれでも良いと思います。
本来マニュフェストというのは国がやる仕事を列挙して、その必要経費を算出して国民に提示する政党による見積書なんですよね。しかし民主党やみんなの党がやっていたのは、自民党が出した見積書の金額欄だけ見て、そこから数兆円マイナスしただけの見積書を出して事足れりとするような行為で、本来ならこのような見積書を出す営業マンは信用できませんし、金額がマイナスになっただけで喜んでほいほい契約するクライアントも、まともなビジネスマンとはいえないのです。
きちんと仕事をする人の場合、機能向上と引き替えに、従来よりも高い金額の提示でも契約するという場合は十分にあることなのです。
無理な値引きは必ずサービス低下と対価になります。それに今回のような非常事態への対応が弱体化するのは避けられません。民主党政権のていたらくは、安い見積書にだまされて契約したクライアントが「あの機能がついてないじゃないか、アフターサービスがなってないじゃないか!」とクレームをつけて、それに対して営業マンが「あの値段でそこまでできるわけがないじゃないか、そのぐらいわかりそうなものだろ、だまされる方が悪いのさ、返金はしないよ」と開き直っているのと同じです。買った方も悪いのです。
今回国が機能しているのは、前の時代の蓄積による物で、民主党の手柄ではありません。民主党はむしろこれを破壊しようとしてきたのです。
それと東南海地震と東京直下型地震に備えて、首相官邸や霞ヶ関が被災して機能不全になった場合の国の動かし方も法で制定するべきです。東京が壊滅した場合、日本全体として機能できる集団は自衛隊しかなくなるので、どういう状況になったら自衛隊に国家機能を移管するのかまで法で制定すべきでしょう。
直下型の大地震にも耐えるといわれていた原発が炉心爆発の手前までいったのです。首相官邸や中央官庁が地震で瓦礫になって政府首脳がことごとく圧死することだってあり得ない話ではないでしょう。閣僚が死滅したからといって次官が国を動かすのも変ですし、国会議長には手足となって動いてくれる組織がない。
たぶん自衛隊の方で自主的に研究はしているんだろうと思いますが、東京が壊滅した場合の国家のスペアとして自衛隊をどう動かすかを今のうちから考えておく必要があります。
一時的に自衛隊が国を掌握して、閣僚の生き残りとか、国会議長が発見された段階で、これら文民に権限を委譲するという形が良いのではないでしょうか。国家の中枢が崩壊した段階で、たとえ総理大臣であろうとも、彼が生きているだけでは国は機能しないんですね。非常事態には機能する組織が国を動かすべきなんです。生きているかどうかもわからない閣僚からの命令を待って、自衛隊や自治体が全く動けないというのは馬鹿馬鹿しいです。さらに日本全体が米軍指揮下に入るのは最悪で、恥以外の何者でもありません。
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