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2011年3月20日 (日)

震災の損害額は?

二月十六日 【望】

 バスが復旧したので、金曜から日曜にかけて茨城北部の故郷に帰ってきました。日立市は電気とガスは復旧し、水道もほぼ戻っており、商品もスーパーに並ぶようになったので、せっかく救援物資を背負っていったものの、ただの里帰りになってしまいました(笑)

 ただし、昨日の夜に最大余震と思われる地震に遭遇してしまい、肝を冷やしました。この余震で、せっかく震災をくぐり抜けた高価なガラス食器や陶器があらかた割れてしまい残念な思いをしました。

 市中心部の台地は地盤が固いこともあって被害はほとんどありませんでしたが、海岸部はやはり津波にさらわれたようでした。それと常磐高速道路も走行は可能ですが、波打っており、乗り心地は最悪でスピードも出せません。常磐線は線路が折れたり盛り土が崩壊したり、水戸駅や勝田駅もぼろぼろなので土浦以北の復旧のめどが立っていません。

 バスでは1台で特急列車1両分の輸送力しかありません。常磐線の特急ひたち号はドル箱路線で結構乗客がありますので、常磐線が復旧しないことには日立・勝田・水戸と東京の間の人の移動が大変な制約を受けてしまいます。

 東北地方と比べれば軽いですが、茨城県が受けた損害はやはり大きく、長期的に悪影響を被らざるを得ないでしょう。

 今回の東北関東大震災の全体的な被害総額ですが、十兆円はくだらないでしょう。

 家も仕事場も車もすべて流されてしまった人たちが10万人くらいいます。日本の有形固形資産(建築物、生産設備、自動車など)は1,300兆円くらい。1人あたりにすると1千万円。これを10万倍して1兆円。残りの被災者の被害がこれと同じくらいだと仮定して私有の固形資産だけで2兆円。

 仙台火力発電所と原町火力発電所が半壊。120万キロワット分が破壊したとして、火力発電所の建設費は1万キロワットあたり約20億円なので2,400億円。他の発電所の被害や送電線の被害を入れて東北電力の損害が約2,500億円。

 福島原子力発電所の1〜4号機が全壊。300万キロワット分。原子力発電所の建設費は1万キロワットあたり約30億円なので9,000億円。東京電力の損害が約1兆円。

 日本の道路密度が3.3km/平方キロ。南北300km奥行き1kmの地域の道路が全壊したと推測して、全壊した道路は990km。道路の建設費が好企画な道路で1キロメートルあたり50億円なので全体として20億円くらいとして道路の被害約2兆円。

 概算で宮城県と福島県で100平方キロ程度の農地が水没して使い物にならなくなっており、農地の資産価値が1ヘクタールあたり約2千万円で、消滅した農地の被害2千億円。それ以外も加えてだいたい5千億円くらい。同じくらい水産業も被害を受けていると考えて農林水産業の被害が1兆円。

 鉄道、港湾、製鉄所、コンビナートなどの被害が1兆円くらい。

 この時点で被害額が7兆円になります。消滅した物を元に戻すだけで7兆円かかります。

 50万人が避難生活を続けています。1人あたりのGDPは約380万円です。50万人の避難生活が一年の4分の1続くとして、生産活動の損失が約5千億円。25万人が半年間、として4ヶ月後から6ヶ月後にかけて2,500億円。10万人が1年間として、7ヶ月後から12ヶ月後にかけて2千億円。

 製造業の生産額が約100兆円で、1週間(一年の2%)の日本全体の工業生産の停滞を入れると生産活動の停滞による損害は2兆円くらい。以上から日本全体で一年で生産活動が受ける損害が3兆円くらい。

 純粋な損失だけで10兆円くらいになると思います。諸機関が出している損害額も10〜20兆円の間です。

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