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2011年9月25日 (日)

経済学の勝利でしょうに・・・

八月二十八日

 今の世界経済の不調は、全て経済学で簡単に説明がつきます。バブルが弾けて資産価値が縮小し、資金の借り手がいなくなって需要が縮小した。それに対して供給力は過剰であるのでデフレになっていると。

 日米欧、文化の違い、政治体制の違い、小さな政府と大きな政府の違い、輸出国と輸入国の違い、それらを全て超えて、債務・需要・供給の三点セットだけで説明がつきます。これほど経済学がきれいに当てはまるのも珍しい。

 これは経済学の勝利です。ですから経済学者やエコノミストは、自らの学問に自信を持って、この不況のメカニズムを説明するべきでしょう。

 しかし現状はその反対で、経済学者とエコノミストは元気がなくなっています。なぜでしょうか?それは彼らが経済の研究をしたくて経済学をやっているのではなくて、政治に口出しがしたくて経済学をやっているに過ぎないからです。

 だから小さな政府が失敗したと言っては落ち込み、増税のせいで不況になったと言っては陰に隠れるのでしょう。その時々の状況に合わせて変化するはずの政策を、全ての状況に対応できる万能薬として説いて回るから話がおかしくなるのです。

 それは彼らの興味が経済の解明ではなくて、政策を説くことによって有名になってやろうとか、政府の○○委員になるんだとか、特定の政治勢力と結びつくことで研究所の中で出世したいとかそういう方向へ向かっているからです。全く迷惑な人種です。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

もうちょっと好意的に考えれば、経済学者とエコノミストは経済学で世の中を良くしたいと考えているのでしょう。ただ、思い描く理想が学者によって様々なため、イデオロギー対立になってしまうのと、経済政策を実現するためには権力が必要になるので、権力と結びついてしまうのが、うさんくさく思われる理由なんでしょうね。
このあたりはマルクス主義の頃から変わってないですねえ。

それにして、欧州首脳は無能だな、とつくずく思います。
投資家に舐められている、としか思えません。
これ以上「円」や「ドル」を持っていても利益が上がらない、政府が介入している、と思えば、投資家は株を買い始めるわけですが、まあ、いつになるのか?
投資家は純粋です。各国首脳はしっかりと誘導してやらなければなりませんね。
思い切って各国との協調ユーロ買い介入をしても良いと思います。まじで世界恐慌目前ですので。
世界経済を動かしているのは投資家ですから。

Baatarismさんこんにちは

そんなところ何でしょうが、経済学者やエコノミストには「この政策はこういう状況で最適の政策です」という附帯条件をつけて主張をして欲しいですね。

でもこの前の総選挙で無茶な公約を掲げた党が勝ってしまったことから推測するに、そういう正直な学者の主張は受け入れられずに、「万能の政策」と言い張る学者の方が世間受けしてしまうの可能性の方が高そうです。

菊池さんこんにちは

欧州統合はよいこと、分離は右翼、ナショナリズム、悪魔という決めつけが欧州の政治家を金縛りにしているのだと思います。

ギリシャやアイルランドはユーロから離脱させて、一旦破産させた方が彼らのためにも良いのですけれども、それは絶対に口に出せない空気がEUにはあるのでしょう。

そのような、非合理的な行動を人に強いる空気は日本固有ではありません。欧米にもちゃんとあります。

なぜだかよく分かりませんが、通貨介入を罪悪視する見方がここ数年は強まっています。結局は同じ水準に戻るとは言っても、激変を緩和して時間を稼ぐことには十分に意義があるので私はやっても良いと思いますが、これまた妙な空気が経済論壇を覆っているのですよね。

 リフレを実行してもその後の政治・政策が変更できないのは、今まで主張していたこととの矛盾を説明しえない事が行動を縛っているからなんでしょう。
 日本はリフレ+公共投資を単純に実行するだけで、デフレの懸念は払底されるのは大半の人々は理解できることでしょうけど、散々叩いたことが「社会保障」「労働市場」改革によって、社会構造をフラット化することが最終目標とある以上、重層構造が残る事を絶対悪としてみていることが感じられます。
 自営業者や一次産業の解体にしても、流通構造を再構築することの歪がデフレをより深化していったのも、社会構造に溜めが無くなったことと無関係ではない気がします。
 通貨介入で今までやってきたこの改善プロセスを変更することが、「サステナビリティ」を損なうというのが、知識階級を縛り上げているようですね。

保守系左派さんおはようございます。

The Economistとか外紙なんかを読みますと、向こうの知識階級が意固地になっているように感じられます。

大切なのは国全体として豊かになることで、それによって富裕層も豊かになれるはずなのに、新自由主義を守ろうと躍起になるあまり、国内で多数の人の所得が失われることすら改革が進んだ証拠で良いことだ、社会保障や公共事業で大多数の生活が改善されることは、数十年先の国家破綻に繋がるからとんでもないという転倒した議論が覆っています。

米国でオバマ政権があれだけ金をつぎ込んだのに失業率が改善しなかったのは、金を公共事業につぎ込まず、地方自治体の債務穴埋めとか、各種団体の投資促進のための融資に使われてしまったからです。ストックに回してしまったのですね。そりゃ仕事は増えません。

でもオバマ大統領がストックに金を回している間は彼は褒め称えられていました、今ようやく彼は公共事業による有効需要回復に取り組もうという姿勢を見せ始めましたが、途端にひどいバッシングを受けるようになりました。

不景気になってもそこそこ暮らせる人たちが、そのルートに乗れなくて苦しんでいる同胞が余計に苦しむことを改革と呼んで喜ぶ転倒した状況が先進国で広がっています。それによってお金を持つ人もじり貧に陥るにもかかわらずです。

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