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2011年9月28日 (水)

易経勝手読み(四一)・・・山地剥(山地小壯)

九月二日

 易には大がつく卦が四つあります。山天大畜、睪風大過(沢風大過)、火天大隨(火天大有)と雷天大壮です。これに対して、セットとなる卦があります。風天小畜、雷山小過です。そして私の易経解釈では火天大隨(火天大有)と睪雷随(沢雷随)もまたセットの卦です。では雷天大壮とセットになる卦は何でしょうか。

 雷天大壮の解説で、壮(壯)の字には二つの系統があると説明しました。右側の作りが士の系統(壯)と床の系統(牀)です。壯は立派な男性、牀はベッドです。初めはこの二つの字は同じ爿で表されていて区別がありませんでした。

 さて牀が何度も登場する卦があります。山地剝です。剝は剥製というように動物を解体することを意味する字です。山地剝では「剝牀」となっていますが、これではベッドを剥ぐとなり意味をなしません。

 山地剝の牀は本来は壯であり、これは大壮(勇士)が狩りで捕らえた獲物(壯)を解体して料理することを意味する卦だったのではないかと考えられます。

壯を剝ぐには足を以てする
壯を剝ぐには辨を以てする
壯を剝ぐには膚を以てする
魚を貫く
宮人以て寵する
碩果は食べず
君子輿を得たり
小人盧に剝す

狩りの獲物を解体するにはまず足を外す
次に腹を割いて臓物を取り除く
そして皮を剝ぐ
魚は串刺しにする
宮廷の料理人はこうして神をおもてなしする
大きな果物はそのままでは食べられないので切り分ける
身分が高い人には給仕がつく
身分の低い人は飯櫃(めしびつ)から自分でよそう

 辨は裁判で原告と被告に別れて争う弁論という意味ですが、元々は刀で一刀両断にするという意味の字です。

 寵は宮廷の中で龍の像を安置した場所。祈りのための部屋でしょう。

 剝には果物を割るという意味もあります。碩には大きいという意味があります。碩果は食べずとは、大きい果物は切り分けるという意味でしょう。

 輿は両手で運ぶという意味なので、この場合はお給仕という意味でしょう。

 「小人は盧に剝す」ですが易では「小人は廬に剝す」となっています。廬は粗末な小屋です。だから「田舎者は粗末な小屋でおもてなしする」でも意味は通るのですが、易は簡単な字形に戻した方が意味が判明することが多いので、盧(めしびつ)と解釈しました。

 狩りや漁の獲物はまず神様に捧げられて、その後大勢に振る舞われたのでしょう。山地剝は山火賁の後に配置されていますので、結婚式の披露宴を意識しているのかもしれません。水雷屯では花婿は狩りに出かけて鹿を射止めるのでした。その鹿は披露宴で振る舞われたのでしょう。

 山野に息づく動物を狩りして食べるので山地剝(山地壯)です。

【参考】大と小の対応関係
山天大畜ー風天小畜
沢風大過ー雷山小過
火天大有ー沢雷随
雷天大壮ー山地剝

山天大畜ー風天小畜 冬の星座ー惑星?
睪風大過ー雷山小過 渡河の呪いー災難避け?
火天大隨ー睪雷小随 重要な捕虜ー捕虜一般
雷天大壯ー山地小壯 狩りー料理

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