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2011年10月19日 (水)

易経勝手読み(四八)・・・天山豚(天山遯)

九月二十三日

 この卦は深く考えることはなく、しんにゅうを取っ払って豚(野生のイノシシ)と考えればするりと理解できます。

 天山豚に続く卦は雷天大壮です。大壮は立派な羝羊を生け捕りにする詩です。羝羊は最上級の犠牲です。それに対して豚は犠牲としては最も略式で庶民が捧げるものでした。

豚は尾なり
之を執ふるに黄牛の革を用ふ
之を説くに勝つ莫し
豚は係なり
豚は好なり
豚は嘉なり
豚は肥なり

猪の尻尾を
老いた牛の皮で結べば
猪は逃げられない
猪は子沢山である
猪は子供を可愛がる
猪はめでたい
猪は脂がのっている

 係には紐がずらずらと繋がっているという意味があり、そこから孫(たくさんいる子孫)という意味が派生します。だから豚は係なりは猪が子沢山であることを指しているのでしょう。

 好は女性が子供を可愛がる様子を表した字です。猪の親は子供をよく面倒見ますし、子供を守るためには勇敢に戦いますので、それを指しているのでしょう。

 上段に、猪の縛り方、もしくは捕獲の仕方が書かれており、従来の解釈の遯(にげる)はここから派生したのではないかと考えられます。

 従来の易の解釈には、女性、民間宗教、動物への蔑視が透けて見えます。易に猪のことなんか書かれているはずがないという偏見があるので遯などというややこしい漢字が出てきます。易に犬の交尾のことなんか書かれているはずがないという偏見があるので、復の意味が理解できません。

 易は、人間の世界が自然と混じり合っていた時代の価値観を保存した貴重な書です。

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