人は何故煙草を吸うのか
酒を飲めば酩酊して本能が開放されてストレス解消になるので酒を飲む理由は分かる。酒と麻薬を同列には扱いたくないけれど、麻薬も同じ理由だろう。性欲は種保存の欲求に根ざしているので、人間がエッチなことを好むのはごく自然だ。
このように嗜好品にはそれなりに生物の根源的欲求に根拠があると考えられるが、煙草だけはどういう欲求に根ざしているのか分からなかった。
私は喉が弱いので煙草は吸わないが、煙草の煙を吸うのは嫌いではなく、焚き火の煙の匂いをかぐと何となく安心する気がする。そこでふと思った。
人類は種の発生から十万年間、原人時代も入れれば50万年以上焚き火をしながら生活してきた。人間の生活の場には常に煙があった。その間に淘汰が生じて、火や煙を「良い物」と感じる遺伝子を持つ人間が残ったのではないかと。
面白いことに、煙草というのは唯一犯罪を起こさない嗜好品と言われている。酒を飲んで暴れる人、麻薬が欲しくて犯罪で金を稼ぐ人はいるけれど、煙草を吸えなくてもイライラするくらいで、犯罪を起こしてまで煙草を手に入れようという人はいない。
ということは煙を吸いたいという欲求は、本能開放系の欲求ではなくて、むしろ本能抑制系の脳に組み込まれたメカニズムなのではないかと。
煙や火は危険なので、普通の生物は逃げる。人類はどこかで煙を吸ったり火を見ても逆に安心する(本能が抑制される)遺伝子を手に入れたので、煙や火を怖がらなくなった。
煙草を吸えなくなっても、その本能を抑制する遺伝子が働かなくなって、普通の状態に戻るだけなので、犯罪には結びつかないのだろう。そういえば、禁煙に成功した人は食欲が増進して太ったり、性に対する興味が回復したりするので、これは私の推測の正しさを証明してはいないだろうか。
他の生物には猛毒のダイオキシンが人間にはほとんど無害なのも、人間が各種の化学物質に非常に強く、肝臓の解毒能力が優れているのも、人間が焚き火に適応した結果だろう。煙草を好むのもそうだと考えられる。
それと人類の死因に癌が多いのは、人類が火を使うために炭素を大量に吸引するからであり、産業革命以来急激に人間以外の生物が数を減らしたのは、大量に撒き散らされた未燃カーボン(要するに煤)を解毒する能力を持っていなかったからだろう。
人間は煙に強いので、煙草を吸っても大して健康には影響しない。
禁煙運動が広がっているのは、身近で火を焚くことがなくなり、煙に慣れていない人が増えたからと思われる。
煙への適応は、人類の進化にかなり影響しているのではないだろうか。
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コメント
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私もタバコは吸わないのですが、
興味深いですね。
投稿: コピーライター吉田 | 2012年6月 3日 (日) 22時42分
コピーライター吉田様、初めまして
最近の嫌煙権運動はヒステリックすぎますよね。
投稿: べっちゃん | 2012年6月 4日 (月) 22時11分
べっちゃんさん、おはようございます。
嫌煙運動って、「お山」が無い平地の民にとって、必要としなくなった「恐れ」の喪失と見るべきでしょうか。
嫌煙運動が、リベラルの生産効率向上的な話と宗教的な面としての「蛇神崇拝」=出雲神話に見られるような、煙草の煙(臭い)による蟲除け、蛇除けを必要としないことを他者に強要するほど、都市化した社会の傲慢な一面と捉えるべきなんでしょうか。
投稿: 保守系左派 | 2012年6月 5日 (火) 06時54分
煙草のもう一つの役割は口臭防止だったと思います。
欧州の貴族、江戸時代の日本の武士の間、つまり都市生活者には歯槽膿漏がものすごく多かったそうです。
特に欧州は糞尿垂れ流しだったので、口からも下からも匂いを撒き散らし、臭さは耐え難いほどだったはずです。
欧州の貴族の間では、特に女性は煙草を吸うのがたしなみだったそうです。これは口臭防止だと思うのです。
投稿: べっちゃん | 2012年6月 5日 (火) 08時21分
>煙草を吸えなくてもイライラするくらいで、犯罪を起こしてまで煙草を手に入れようという人はいない。
値上げや公共の場での規制を公表しただけで、ファシズムだとヒステリックに言う人、
(単純に言って、ファシズムだったら煙草、買えないし、ネットでそんな発言できませんwwww)
禁煙場所での喫煙を注意されて逆切れし
暴力沙汰になった事件も、現時点でも無数にありますから
(これはネットで調べるのは簡単でした。)
あまり高額でない状態で供給が途絶えていない
今の状態で、煙草と犯罪を完全に無縁だと
言い切ること、そしてそれを前提として物事を
語り始めることは、ちょっとせっかちかなあと
思いますよ。
私の吸う頻度と、一般のそれとでは
違うのかもしれませんが、
喫煙者の風紀を安定させるために
とぎれなく喫煙者が吸えるように
非喫煙者に煙を我慢してもらう必要があるとしたら
なんて想像したら、煙草ってけっこう
怖いもんなのかなって思いましたね。
投稿: | 2012年6月 8日 (金) 13時26分
酒や麻薬や覚醒剤ほど深刻ではないですよね。
まあ、私が思うに、もしも仕事中に煙草を吸うことが許されるのなら、煙草一服と同じくらいの時間の読書・マンガ・テレビゲームなども許されるべきだろうなとは思います。
そこの所は、煙草という嗜好だけが特権を与えられていると言えます。
投稿: べっちゃん | 2012年6月10日 (日) 17時27分
返信ありがとうございます。
いえいえ、ですから
今のお値段、供給率でも
けっこうやばい事件ありましたよぉ?
酒、麻薬類との比較以前に事件のデータと
もし吸う機会が減ったらという想定が
不足しております。
その記事の分量を考えると
キャンペーンだったらもっと多く派手に
ぶつだろうなあと。
おそらく、事実なのかなと思いますね
松たか子さんも含めて。
確かに勤務中のほかの息抜きの休憩時間も
いるかもしれませんね。
同僚は暑さ寒さ雨風ものともせずに
はなれに吸いに行っておりますが
私は面倒なのでやりません
みんなはみんなで、
吸いたい、というより
吸わないと落ち着かないって言ってますね。
自分も含めて、喫煙者というものの中で
どれだけほんとの煙草好きがいるものやら
考えてしまいますね。
投稿: | 2012年6月11日 (月) 11時10分
なにかの本で煙草は犯罪とは無縁と読んだのと自分の実感としても、酒ほどはひどくないかなと感じているのですが、喫煙者から圧迫感を感じている人も多いのかもしれませんね。よく分かりました。
私はコーヒーで似たようなことを感じることがあります。
私はコーヒーを飲むと車酔いのような症状が出ます。でも、コーヒーが好きな人は世の中にカフェインで体調を崩す人がいるのを想像もできないので、善意のつもりで頻りにコーヒーを勧めてくるんです。
これにはまいりますね。
投稿: べっちゃん | 2012年6月12日 (火) 07時39分