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2012年7月 3日 (火)

エレクトロプレートテクトニクス(5)

 プレートの動力源がプレートの落ち込みであるとするともう一つ理解ができないことがあります。ホットプレートによる海底火山の配置が間欠的である問題です。

 ハワイにあるホットプレートは少なくとも過去一億年間大量のマグマを噴出してきたとされています。であるとすると、海底火山は山脈のようにずらずらと連なっていないとおかしいですが、実際はぽつり、ぽつりと、孤立した山が繋がっています。

 これはホットスポットが間欠泉のようにマグマを出したり止めたりしていないと説明が付きません。

 この困難は、太平洋プレートが常に同じスピードで動いてきたという仮定によるものです。実は地磁気履歴によって求められたプレートの運動スピードは数百万年間の平均であり、地磁気の方向が一定していた期間の中では、太平洋プレートがどのようなスピードで動いていたかは今もって不明です。

 太平洋プレートはあるときは早く、あるときはゆっくり動いていても問題はありません。

 地磁気と、マントル電流の向きと強さの組み合わせがプレートを動かす方向にぴったり当てはまる時期にはプレートは早く動き、組み合わせが悪い時期にはプレートはゆっくり動いていたとすれば、ホットスポットの問題は解消されます。

 早く動いた時期には、ホットスポットが太平洋プレートを溶かして穴をあける前にプレートが動いてしまうので、火山はできません。

 プレートの動きがゆっくりになると、ホットスポットは太平洋プレートを溶かして穴をあけて、火山ができあがります。

 現在地磁気は非常に弱い状態で、更に弱まりつつありますので、プレート運動は全体として非活発です。ハワイのホットスポットでは、ハワイ本島の西側に新たな海底火山ができつつあります。

 地磁気が反転して、マントル電流の調子も戻れば、おそらくプレートは現在からは想像もつかないスピードで動くのではないかと思います。一年に1mくらい動く時期があってもおかしくないでしょう。そのかわりに、数百万年間全く動かない時期もあったでしょう。

 私は現在のような緩慢な造山運動で、ヒマラヤ山脈や日本列島のような巨大な構造ができたことがいまいち信じられなかったのですが、プレートの動きはもっとダイナミックであるとすれば、納得がいきます。

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