消費税増税法案成立
何故ここまで消費税増税法案の成立にこだわったのか、急激な引き上げは景気を冷やすことが確実視されているのに二年間で5%から10%まで、実二倍に引き上げる無謀な増税をしようとしているのは何故か、学者や新聞が無理筋の説明で通しているのは何故か。
思うに、団塊の世代がいよいよ完全に退職して年金として支給するお金が必要となるからではないか。これまで保険料、株式、国債などの購入部門であった年金会計が今後は保有資産を売却する側に回る。言い方に語弊があるが赤字部門となる。
年金会計が赤字になるのは所与のことで恐れる必要はない、そのために年金基金は大量の資産を買い入れてきた。今後100年間、年金会計はもはや黒字部門に戻ることはない。現役世代から吸い上げた保険料はそのまま全額年金として支払われ、それに加えて年金基金の保有資産を売却して年金に充てる。
年金基金は日本最大の金融資産買い入れ業者だったと思うので、日本経済の金の流れが大きく変わる。
年金が赤字になるから経済がダメになるかというと、まるっきり逆で、ため込む一方であった高齢者がようやく資金を吐き出すようになるので、日本経済は今後好循環に転じるというのが私の見立て。
政府内でどういう会計の処理をしているのかはよく分からないが、これまで年金の保険料として回収して、医療費や生活保護などとして支出している部分が相当あったのだろう。そんなことはありえないと政府は言うだろうけれど、政府部門として大きく金の出入りを見た場合、年金の保険料はかなり別の目的で使われていたと思われる。もちろん後から回収できる形にして使っているはずだが。
10年前から年1兆円社会保障費が増えると言われてきた割りには、財政赤字も税金も全然増えなくてわたしは不思議だったのだが(財政赤字は景気対策費と税金の減少分しか増えていない、社会保障の急増から予想される赤字額には全然足りない)、年金の保険料で充当していたのではないかと思う。これが今後はできなくなるので増税と言うことになったのだろう。
ただし増税するなら別に消費税ではなく所得税や法人税でも良いわけで、景気を冷やす効果が高い消費税を、二年間で5%も引き上げることには疑問が残る。
所得税の軽減税率は2006年と2007年に引き上げられて、これは景気を冷やしたけれど不景気になるほどではなかった。それに対して消費税を3%から5%に引き上げたときには大不況の橋本デフレが生じている。景気を冷やす力は所得税・法人税よりも消費税の方が高そうな気がする。
まあ心配しなくても2020年代には所得税と法人税も引き上げられることとは思うが・・・
消費税5%引き上げというのは相当な物で、長期的に日本経済は金回りが良くなるといってもあと2年でそうなるはずがないので、相当な経済対策が必要となる。
10年ぐらいかけて2年に1回1%ずつ引き上げくらいのペースで5%から10%にするという麻生政権のプランが一番良かったんじゃないかなと思う。
何年に何%と明示してしまったのは民主党政権が政治的に稚拙だったのではなかろうか。2020年までかけて、景気を横にらみしながら10%まで引き上げるくらいの内容にしておけば、経済運営で苦慮することも、政局で国会が混乱することもなかったと思うのだが。
元々財政タカ派である谷垣氏が自民党の総裁であったのも悪く作用した。麻生政権の政策を踏襲すれば一気に引き上げとはならず、増税時期と引き上げ比率は柔軟な提案ができたはずなのだが、一番景気に対してマイナスな意見に乗り換えてしまった。
自民党は一年以内に政権に復帰するとは思うが、これのせいで経済運営に苦慮するだろう。谷垣総裁の経済音痴ッぷりをみるに、この人はやはり総理大臣になるべき人ではないと思う。
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コメント
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消費税増税は正しい方向。
しかし、増税に反対すれば選挙で票が取れると考える政党は反対する。
みんなの党がその一例。
みんなの党は信頼できない政党であることを露呈した。
投稿: どじょう | 2012年8月11日 (土) 10時47分
どじょうさん初めまして。
どの財源策が正しいかどうかは経済状況によって変わると思います。常に正しい財源策というのはないのではないかと思います。
投稿: べっちゃん | 2012年8月11日 (土) 11時06分