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2019年10月16日 (水)

華厳経(八) 寂静音夜天

これは世界中の神話に現れるモチーフです。

すなわち世界樹と乙女です。

 

どの民族の神話にも世界樹は現れます。世界樹は宇宙の智慧にアクセスするためのゲートです。そしてそのゲートキーパーは必ず女性です。

 

お釈迦様は菩提樹の下で悟りを開いきました。菩提樹の下で静かに解脱を味わっていたら、通りかかった村娘のスジャータから乳粥の供養を受けました。これはお釈迦様の悟りが天から祝福されたことを意味します。それはおそらく史実なのでしょうが、お釈迦様にとっては鮮烈な体験となったでしょう。解脱者が、世界樹の乙女から祝福を受けるという神話を、インテリだったお釈迦様はご存じだったからです。

 

また、ジャータカの最古層には樹神が登場するお話があります。それはその説話がヴェーダに対して否定的であることから、釈迦族の古い神話だろうと推測できます。釈迦族は樹神を信仰していたようです。

 

世界樹として最も有名なのは北欧神話のユグドラシルです。これもやはり女神ノルンと縁があります。

 

変則的な形で伝わっているのは聖書の創世記です。楽園にあるリンゴの木は明らかに世界樹です。従ってイブは世界樹のゲートキーパーです。しかしイブは不純な理由で世界樹の知識を漏らしてしまったために、アダムとともに楽園を追い出されました。

 

さて、日本神話には世界樹の概念が乏しいです。天御中主命(高木神)が世界樹なのでしょうが、あまり存在感がありません。しかし三種の神器は智慧の象徴です。だから神倭伊波礼毗古命に預けた天照大御神には世界樹のゲートキーパーの役割があります。

 

あるいは日本には村ごとに鎮守の杜があり、そこには御神体の巨木があります。村を見守る神が宿りますから、まさしく世界樹です。日本では世界樹があまりにも身近なのですね。記紀神話に世界樹の影が薄いのは、このような真理につながるための鍵を、朝廷は独占しようとしなかったからです。日本では各自に真理に触れる権利があるのでしょう。

 

寂静音夜天は人々が家の中でリラックスして、妻や子供と話す時のように分かりやすい言葉で教えを説いてくれると言います。如何にも女神らしいとは思いませんか。

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