2017年12月 5日 (火)

南都の児の利口のこと(沙石集)

「沙石集」より、奈良に貧乏だけれど詩歌管弦に巧みな和尚さんがいて、近所の親が子供を習いに行かせていて、お堂の中にはいつも子供がたくさんいた。それを見たあるお坊さんが、「鮨にするほど子供がいるな」と呟くと、ある子供は「子供は鮨にするほどあるけれど肝心の飯がない」と言い返した。なかなか利口な児である。

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2017年11月15日 (水)

霊樹の崇拝

在家信者のブッダ信仰は、霊樹から始まったのではないかと言われています。樹木の信仰はインドでは古来からありました。樹木を掘った透かし彫りが残っています。初期の仏教寺院遺跡では、樹木を崇拝する信者の像が彫られています。やがて樹木の下に、お釈迦さまを象徴する法輪が彫られるようになり、さらに時代が下って人の像が樹木の下に彫られるようになります。
 
「ジャータカ」は菩提樹信仰の創始者をアーナンダとしています。
 
 

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2017年11月11日 (土)

農夫を励ます

久しぶりに「ジャータカ」です。中村元がまとめた「ブッダの言葉」(岩波文庫)の766-771偈の、前振りとなる物語です。
 
「欲望前生物語」(6-467)
 
コーサラ国の首都サーヴァッティーを流れるアチラバティー川のほとりで、一人のバラモンが林を切り開いて畠を作ろうとしていた。お釈迦さまは彼の機根(悟りに至る素質があること)を見て、町に入る前に彼のところに寄った。
 
 

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2017年9月18日 (月)

ヴィドーダバ王子の説話(解説)

ヴィドーダバ王子の物語から、初期仏教教団のいろいろなことが推測できます。
 

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2017年9月17日 (日)

ヴィドーダバ王子の説話

ジャータカに収録されている最も詳細なヴィドーダバ王子の物語を紹介します。コーサラ王家が釈迦族と縁付になることを望んでいたことや、釈迦族でがインドでは珍しく、家系を父系継承する部族であったことが分かります。
 
 

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2017年8月 5日 (土)

アーナンダ3

久しぶりにジャータカの話です。第456話「ジュンハ王前生物語」には、老年を迎えたお釈迦さまの偽らざる気持ちと、教団の状況、年老いたお釈迦さまの世話をしたアーナンダの姿が記録されています。
 
 

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2017年5月24日 (水)

インド史空白の世紀

釈迦族が滅亡し、釈迦族を滅ぼしたコーサラ国も、アカイメネス朝ペルスス(アケメネス朝ペルシャ)とマガダ国に挟撃されて滅びました。その後、インド文明の中心地はペルシャとマガダ国との戦いによって大混乱し、古代インドの記録はほとんど残っていません。
 
古代から続くヴェーダやヒンズー教と言われるものは、千年くらい前にインドがイスラムの侵入を受けたときに、インド人の間で古代に復帰しようとする文化的な運動が発生し、その時に再構成された神話であり、お釈迦さまが生きていた時代にインド人が何を考えていたのか、どういう生活をしていたのか、どういう歴史があったのかははっきりとした記録はありません。
 
古代のインドの記録は、この時の混乱を逃れた周辺部に伝わった仏典にしか残されていないのです。
 
 

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2017年5月20日 (土)

お釈迦さまのお后

お釈迦さまの妃としてはヤショーダラー妃が有名です。また、お釈迦さまにはラーフラという息子がいました。彼は十大弟子の一人に数えられています。一般的な仏教解説書は、ヤショーダラー妃をラーフラの母としていますが、「ジャータカ」はヤショーダラーは登場せず、ラーフラの母だけ出てきます。そして、ラーフラの母の名はビンバデーヴィーであったとしています。そのため、ラーフラの母はヤショーダラーではなかったと考えられます。

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2017年5月17日 (水)

僧侶と在家

前回、仏弟子にふさわしくない行動をした僧侶を在家信者は拒否できることがジャータカには書かれていることを説きました。
 
お釈迦さまはそのすぐ次の説話において、僧侶に対して、在家信者からの布施が十分でないことを、修行が進まない理由としてはならないこと、普段世話になっている在家信者の困難を、僧侶は見過ごしてはならないことを説いています。
 
 

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2017年5月14日 (日)

教団の分裂

昨日は、修正作業をしている間に、間違って最新投稿を過去の書き込みで上書きしてしまいました。すみません。ああ、諸行無常。
 
気を取り直して記憶を頼りに書き直しました。
 
お釈迦さまの死後数十年後に、仏教教団は教えの解釈をめぐって分裂したといわれています。ジャータカには、お釈迦さまの生前にも、教団の僧侶たちが些細な戒の解釈をめぐって仲違いしたことが記録されています。
 
 

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